なんとなく「小暑」という言葉から季節的にいつをさすのか想像できるという人でも、具体的に解説できる人は少ないでしょう。
今回はこの「小暑」はいつのタイミングなのか、その時期の旬な食べ物は何なのか、わかりやすい意味や由来は存在するのか、季節感や風習も交えて紹介いたします。
時期が把握しにくいという人は、そのタイミングにあるイベントや食べ物と連想するようにしましょう。
そのための材料も今回はきっちりと提供します。
小暑の意味や由来!
小暑の意味は「これからものすごく暑いシーズンに突入する」という意味になります。
中国語における「暑い」という漢字は日本語で言うところの「熱い」に該当しているので、暑いシーズンに突入するという意味になるのです。
由来も文字通りで二十四節気という考え方が誕生した古代中国の洛陽周辺でも、ものすごい暑さを記録するようになるのがこの頃からなのでこの言葉が当てはめられるようになったと言われております。
ちなみに、この二十四節季という考え方は2016年にユネスコ無形文化遺産登録されています。
2022年の小暑はいつ?
二十四節季において夏を表す用語の一つがこの「小暑」です。
具体的にそのシーズンは、国立天文台からの公式発表によると2022年は7月7日から22日までが小暑となっております。
二十四節気で夏を表す言葉は立夏⇒小満⇒芒種⇒夏至⇒小暑⇒大暑と繋がっており、こちらは夏至の次の季節なのでかなり覚えやすいでしょう。
夏至は1年で最も昼が長い期間なので、この小暑もかなりの昼の長さとなっておりそれに合わせて活動時間が延びるという人も現代ではまだまだいらっしゃいます。
また、二十四節季は基本的に太陽黄経という一年かけて太陽が星座間を移動する道の黄道を360度に分けたものを、15度刻みでシーズンと見なしたものとなっております。
小暑は105度のタイミングになったときからスタートで120度になったら終了で、夏至は90度から105度になるタイミングを意味しているのです。
小暑の時期はどんな季節感なの?
立夏⇒小満⇒芒種⇒夏至⇒小暑⇒大暑という二十四節季の季節から考えると、だいたい芒種の段階で梅雨に入って小暑のタイミングで梅雨が終わるというのが多く、ほとんどの方が「梅雨が終わって一気に温度が上昇するタイミング」という考え方を持っています。
本格的な暑さを迎える準備ができる最後のタイミングでもありますので、体力をつけるための準備としてちょっとしたトレーニングや食べ物管理をする人もいます。
日本では6月1日に衣替えがありますが、本格的な模様替えはこのタイミングに合わせて行われることが少なく、温度の急激な上昇を感じられる小暑に模様替えをする人も多くなっています。
また、二十四節季は一部日本に適していないという記載をしましたが、より日本向けにアレンジした七十二項というものがありますので、そちらを参考にするのも良いでしょう(中国の七十二項も存在するが、そちらはまた別)。
その七十二項は約15日ある二十四節季を3分割して初候・次候・末候に別けた物で、それぞれ「温風至(あつかぜいたる)」「蓮始開(はすはじめてひらく)」「鷹乃学習(たかすなわちわざをなす)」という表現がされています。
つまり、「熱い風が吹いて」「蓮の花が開き始め」「鷹の幼鳥が飛ぶことを覚える」というシーズンになるのです。
小暑の時期の食べ物は?
この時期の旬な食べ物は色々とありますが、日本人的に馴染みが深い食べ物といったらうなぎでしょう。
いわゆる夏の土用にある丑の日、つまり「土用の丑の日」があるのでこの時期にうなぎを食べる風習が今でも残っているのです。
それ以外の食べ物としては果物が色々と旬を迎える時期なので、果物好きにはたまらないシーズンと言えるでしょう。
ブドウ・メロン・ユズ・桃・パイナップル・スイカ・サクランボ・杏子などが食べ頃なので、ついつい食べ過ぎてお腹を冷やす恐れがあります。
魚も6月と7月が旬な物が多く、アジや穴子やいわし、カジキマグロや鮎などが食べ頃です。
アワビや毛ガニやシジミといった海産物も旬の時期を迎えるので、海の食べ物が好きという方々にも満足できるシーズンでしょう。
大暑になるとより熱くなりますので、しっかりと旬の物を食べて体力をつけるようにしてください。
小暑の候とはどんな意味?いつからいつまで使えるの?
小暑という言葉は時候の挨拶としても用いることができます。
簡単に記載すると「小暑の候、貴社いよいよご発展の~」といった書き方をするのです。
ただし、これら二十四節気を時候の挨拶として用いる場合はそれぞれの二十四節気のタイミングに一致していないといけないので、必ずメールや手紙を出すタイミングを考えておきましょう。
特に、手紙の場合は到着までの時間差によってこの時候の挨拶が有効ではないタイミングで受け取り主が見る可能性も高いので、そのような季節の変わり目の手紙ではこの二十四節気を用いた時候の挨拶は使わない方が良いでしょう。
小暑に行われるイベントや風習は?
小暑で日本に残っている風習は先ほど記載した土用の丑の日が最も有名です。
また、新暦の7月7日は日本でも大々的に行われる七夕がありますので、お祝い事には事欠きません。
ただし、梅雨のシーズンが開けていないことが多いので、日本では星が見えないことも多くなっています。
ちなみに、七夕と聞くと宮城県仙台市の「七夕祭り」がイメージされることが多いのですが、あれは8月6日から8日といった1カ月遅れに開催される物なのでシーズン外なのです。
小暑以外の二十四節気はこちら!
今回は小暑について詳しく解説してきましたが、他にも23個の二十四節気が存在しています。
小暑の他にもどんな二十四節気があるのでしょうか?
ここでは23個の二十四節気についてご紹介していきます!
ぜひ参考にしてください。
立春
雨水
啓蟄
春分
清明
穀雨
立夏
小満
芒種
夏至
大暑
立秋
処暑
白露
秋分
寒露
霜降
立冬
小雪
大雪
冬至
小寒
大寒
まとめ
以上、いかがだったでしょうか。
今回は小暑という二十四節気における節気の一つを紹介しました。
小暑は梅雨が明ける季節なので活動的になりやすいのですが、一気に気温が高くなるタイミングでもあるので元気に活動しているとクラッとしてしまう可能性があります。
きちんと体力をつけるために冷たい物や飲み物ばかりを摂取しないで、エネルギーとなる物を食べましょう。
コメント