今回取り上げるのは、土用期間中に特に気にされがちな「引っ越し」という行動に焦点を当てたお話です。
土用に引っ越しをすることが良くないとされる風習がありますが、これを実際に気にするべきかどうかについて掘り下げます。
土用とは一体何か、そしてなぜ引っ越しなどの大きな生活の変化が推奨されないのか、その背景にある文化的な意味や科学的な見解を解説します。
また、もし土用中に引っ越しをしなければならない状況がある場合の対策や考え方についても提案します。
この記事が、土用の期間についての理解を深め、実生活において役立つ情報を提供することを目指します。
土用の旅行は気にしないほうがいい?
これは人によって考え方が違うので100%の正解はありません。
なので、ここからのお話はいろいろとこういった運勢や吉兆話を調べてきたことがある筆者の経験を交えたお話になります。
それを踏まえてご確認ください。
結論から解説するとせっかくの旅行が台無しにされてしまう考え方になってしまうので、一切気にしなくてもいいと思います。
旅行ができるような連休は社会人になるとなかなか確保できないのに、そのチャンスをこういった運勢話や吉兆話で無しにされてしまうことの方が大問題です。
仮に、筆者が旅行計画を立てたときに旅行を一緒に行く予定の人に「その日は土用で旅行は凶とされているから他の日にしない?」と言われたら多分キレます。
自分の性格からして「せっかく有給の調整までして立てた計画を迷信でなかったことにするな馬鹿野郎!!!」とぶち切れて大げんかになること間違いなしでしょう。
なので、むしろ吉日と被ったらラッキーぐらいの気持ちで気軽に旅行を楽しんでください。
基本的にこういった吉兆話や大量に存在しており、たとえその日が土用で旅行が凶とされていたとしても、その日が大安だったり天赦日であったのなら、別の角度で見れば吉日なのでむしろどういった扱いをしたらいい日なのかわからないでしょう。
土用には土用殺という絶対に言ってはいけない方角が確かに存在していますが、先ほど記載した天赦日は『天が万物の罪を赦す日』とされている最上の吉日なので打ち消せると考えることもできます。
このように考え方次第でいくらでも吉兆は変わってきますので、旅行計画を立てたい方ならこういったお話は気にしない方向で進めた方がいいですよ。
土用の旅行がよくないと言われる理由
土用の旅行がよくないと言われる理由は土曜の期間中はどの方角も良くないとされているため、旅行や引っ越しといった移動を伴う事柄全般がよろしくないと言われているから、となります。
さらに、土用殺方位への移動となる旅行は絶対NGとされているようです。
土用殺(どようさつ)の意味と由来
土用にまつわる言葉で土用殺と呼ばれる物があります。
この言葉の意味と由来を見ていきましょう。
土用殺の意味
土用の期間は『土用殺方位』というその方角に行ってはいけない大凶方位が存在します。
ようするに、土用期間限定の凶方位が土用殺という意味になるのです。
古くからの占術にはこういった方角による吉凶というのがいろいろとあり、この土用もそういった類いの一つと言えるでしょう。
土用殺の由来
土用殺という考え方の由来は全て陰陽五行説から来ています。
陰陽五行説は以下の画像で表現できるような万物は火・水・木・金・土の5元素からなる自然思想です。
四季にもこの概念が当てはめられており、春に木気、夏に火気、秋に金気、冬に水気が該当しています。
先ほどの陰陽五行説にあった土が四季には当てはまらず、どこにもありません。
そして、この残った土が季節の変わり目に割り当てられ、これを『土旺用事』や『土用』と呼びました。
もっとわかりやすくざっくりと説明すると、1年365日を4等分ではなく5等分して土用も割り当てたと考えてください。
5等分するとだいたい五行それぞれの割り当てがだいたい73日ずつになり、18日×4日分存在する土用の計算とほぼほぼマッチするのです。
土用殺はもちろんこの土用から発展した考え方ですし、元をたどれば陰陽五行説に行き着き、さらにたどれば古代中国の五行の考え方に行き着くでしょう。
間日(まび)の意味と由来
先ほどお話ししたように、土用は1年365日を4等分ではなく5等分して割り当てられた期間となります。
その期間は四立(立夏・立秋・立冬・立春)の直前約18日間です。
つまり、2024年だと冬の土用が1月18日~2月3日、春の土用が4月16日~5月4日、夏の土用が
7月19日~8月6日、秋の土用が10月20日~11月6日となっているのです。
土用はこういった日程で動いているという事をまずはご理解ください。
間日の意味について
間日とは、土用中は土を動かす作業全般がNGとなっている土用の期間において、そういった縛りが解除される日のことです。
元々、土用の期間における土いじりなどがNGとなるという考え方は土の神である『土公神』が支配する期間だからこういった縛りが発生していました。
ところが、この土公神が土用の決まった日にちだけ文殊菩薩に招かれて天上に赴いていなくなります。
ざっくりと意味を解説すると土用中に降臨している神様がいなくなる日とも言えるでしょう。
間日の由来について
土用の由来は陰陽五行説からですが、間日に関してはわかりませんでした。
それでも、ある程度の推測はできます。
陰陽五行説は古代中国から伝わった物なので、間日も中国から伝わった物という可能性が高いです。
間日という存在に大きく関わってくる『土公神』ですが、掘り下げるとどうやら仏教における『堅牢地神』すなわち十二天の一つであり大地を司る神様の『地天』に繋がります。
この『地天』をさらに掘り下げると、大地を司るインドの女神に行き着くのです。
こういったインドの神様と日本の仏教のつながりはあちこちに見られるので、間日の由来も大陸由来の物である可能性は高いと思います。
旅行と縁起がいいとされている日は?
旅行と縁起がいいとされている日を探って行きましょう、
こちらも数が非常に多いのですが、代表的な吉日をまとめると『大安』『天赦日』『寅の日』『大明日』『天一天上』などが該当します。
こういった吉日は通常のカレンダーでは記載されていないことが多いので、アプリやネットなどで確認するのが一番手っ取り早いです。
土用期間のオススメの過ごし方!
土用は基本的にやってはいけないことがいろいろある日ですが、○○をすると運気が上がると具体的に提示されていない日でもあるのです。
運気をあげるためにお参りするといった考え方もありますが、個人的にはそういった吉とされる行動がないのなら、お家でゆっくりと過ごすのが一番のオススメな過ごし方だと思っています。
土用に関するよくある質問まとめ
「土用」とは具体的にどのような期間を指しますか?
「土用」は、四季の各節目の前約18日間を指す期間で、一年に四回あります。
最も知られているのは夏の土用で、この時期は特に「土用の丑の日」にうなぎを食べる風習で有名です。
土用は季節の変わり目にあたり、体調を崩しやすい時期とされています。
土用の丑の日にうなぎを食べる理由は何ですか?
土用の丑の日にうなぎを食べる風習は、江戸時代に始まったとされています。
夏バテ防止と元気回復のために栄養豊富なうなぎを食べる習慣が広まりました。
うなぎはビタミンAやE、DHA、EPAなどの栄養素が豊富で、夏の暑さで消耗した体力の回復に役立つと考えられています。
土用期間中に避けるべきことはありますか?
土用期間中は、体調管理に注意が必要な時期とされています。
伝統的には、この時期に新しいことを始めるのを避けたり、大きな変化を避けるといった風習があります。
また、過度な運動や体を冷やす食事、疲れを溜め込むことなどが推奨されません。
土用期間中におすすめの食事や生活習慣はありますか?
土用期間中は、栄養バランスの良い食事を心がけ、特に夏の土用では体を冷やしすぎないように注意することが大切です。
うなぎのほかにも、ビタミンやミネラルを豊富に含む野菜や果物、体を温める生姜やネギなどを取り入れた食事がおすすめです。
十分な水分補給と適度な休息、早寝早起きを心がけると良いでしょう。
土用の期間はいつからいつまでですか?各季節の土用を教えてください。
土用の期間は季節の節目の前18日間で、一年に四回あります。
春の土用は立春の前、夏の土用は立秋の前、秋の土用は立冬の前、冬の土用は立春の前の期間です。
特に夏の土用は7月中旬から8月初旬にかけてで、この期間の「土用の丑の日」が最も注目されます。
具体的な日付は年によって変わるため、カレンダーや暦で確認する必要があります。
土用の丑の日にうなぎ以外で推奨される食事はありますか?
土用の丑の日には、体力回復や夏バテ防止に効果的な食材を取り入れることが推奨されます。
うなぎ以外でおすすめの食事には、高たんぱくで消化が良い鶏肉、ビタミンやミネラルを豊富に含む緑黄色野菜、体の水分バランスを整えるスイカやきゅうりなどの夏野菜があります。
また、暑さで失われがちな塩分を補給できる梅干しや味噌汁も良いでしょう。
土用期間中に体調を崩しやすいのはなぜですか?
土用期間中に体調を崩しやすい主な理由は、季節の変わり目に伴う気候の変動と、特に夏場の高温多湿による熱中症や夏バテなどです。
これらの条件は、体の自然な調節機能に負担をかけ、免疫力の低下や消化器官の不調を引き起こしやすくなります。
適切な栄養摂取と水分補給、休息を心がけることが大切です。
土用の期間に行うべき健康管理や予防策は何ですか?
土用の期間に行うべき健康管理や予防策には、適切な水分と塩分の補給、栄養バランスの取れた食事、十分な休息と睡眠、涼しい環境での適度な運動、日中の過度な外出を避けることなどがあります。
また、冷房病を防ぐため、室内の温度差を極端に大きくしないことも重要です。
土用期間に適した運動やアクティビティはありますか?
土用期間に適した運動やアクティビティには、屋内でできる軽いストレッチやヨガ、水泳などがあります。
これらの運動は体を適度に動かしながらも、過度な暑さや直射日光を避けることができ、夏バテ予防にも効果的です。
運動後は、水分補給を忘れずに行いましょう。
土用の期間に気をつけるべき病気や健康問題は何ですか?
土用の期間に特に注意すべき健康問題には、熱中症、夏バテ、食中毒、冷房病などがあります。
高温多湿の環境は、これらの症状を引き起こしやすくします。
予防策としては、適切な水分補給、栄養バランスの良い食事、冷房の利用時の注意、手洗いや食品の適切な管理などが挙げられます。
まとめ
以上、いかがでしたか。
今回は土用の旅行は気にしないほうがいいのか、よくないと言われる理由は何なのかを探ってきました。
○土曜の期間中はどの方角も良くないとされているため、動を伴う事柄全般がよろしくないと言われているから旅行もNGとされている
○ただし、考え方次第なので気にしないのならば旅行してもOK
○吉日にばっかりこだわると動きにくくなるためほどほどに
吉日はうまく被ったらラッキーぐらいの気持ちで行動するのがやっぱりいいです。
こだわりすぎると本当に行動しにくくなるので、注意してください。
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