八十八夜は、立春から数えて88日目に当たる日で、日本の伝統的な行事の一つです。
特にお茶の産地で有名なこの日には、新茶の最初の摘み取りが行われることから、「新茶の日」としても知られています。
この記事では、八十八夜の意味深い背景と、これに関連するイベントや習慣に焦点を当てます。
また、八十八夜がいつ始まり、どのような由来を持つのか、具体的な行事やイベントにはどのようなものがあるのかを詳しく解説していきます。
日本の春の風物詩として、どのような特別なイベントが存在するのか、見逃せない情報をお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。
八十八夜に行われる主な行事は?
八十八夜と言えば有名なのが、茶摘みです。
このタイミングで摘んだ茶は上等なものとされており、この日摘み取ったお茶は縁起物として重宝されます。
縁起がいいこのお茶を飲むと無病息災で過ごせるという言い伝えもあり、験担ぎとして昔は重要視されてきました。
ここではそういった情報から行事やイベントを探っていきましょう。
八十八夜行事
こちらは稲荷山茶園公園で『八十八夜行事』と呼ばれるイベントです。
2023年は以下のような内容で行われていました。
こちらのイベントは抹茶の原料となる『てん茶』の産地として知られる西尾市で開催されているもので、八十八夜のタイミングでかすりの着物にあかねだすき姿の女性たちが新茶の茶摘み作業をお披露目するという内容です。
他には、生葉を蒸して焙炉で加熱しながら手でもみを行い、せん茶に仕上げる昔ながらの『手もみ茶』の実演もあるとのことでした。
八十八夜新茶の集い
こちらは宇治市で行われている『八十八夜新茶の集い』という八十八夜のイベントになります。
2023年は久しぶりにこのイベントが開催されたのですが、情報が少なすぎるのでわかるところだけまとめましょう。
こちらのイベントは『茶摘み体験』や『抹茶の碾臼体験』や『ホットプレートによる簡単な製茶体験』などが行われるとのことです。
八十八夜とは?
次は八十八夜について詳しく解説しましょう。
意味
八十八夜とは立春を第1日目としたときに八十八日目で雑節の1つ。
俳句などで用いられる言葉としての意味の八十八夜は『立春から数えて八十八日目にあたる日』ということで5月上旬となるので、晩春から初夏を表現するときに使う。
由来
いつできたのかは不明であり験担ぎから発生したと思われるがそういった由来も不明、江戸時代には間違いなくあり1500年代にもお茶を飲む文化はあったのでおそらくこの考え方はあったと思われる。
八十八夜とは二十四節気・五節句などの暦日以外に、季節の移り変りをよりわかりやすくするために用いられた暦日の一種『雑節』の一つとなります。
ポイントは『季節の移り変りをよりわかりやすくするために用いられた暦日』という部分で、もれなくこの八十八夜もそういった意味が込められているのです。
そして八十八夜とは立春を第1日目としたときに八十八日目が該当します。
つまり、立春の87日後が八十八夜ということです。
俳句などで用いられる言葉としての意味の八十八夜は『立春から数えて八十八日目にあたる日』ということで5月上旬となるので、晩春から初夏を表現するときに使われています。
立春がだいたい2月3日から2月4日になっているので、そこから87日飛ばした日が八十八夜となります。
なので、ある程度八十八夜も固定されており5月1日から5月3日がこの雑節となるのです。
八十八夜の由来を探りましたがハッキリとわかりませんが江戸時代より前からあったと思われます。
江戸時代には新茶の考え方があったと言われていたので、その頃より前にはこの考え方は浸透したはずですがいつ頃から使われていたのかは謎となっています。
いろいろと調べた限りだと、1539年ごろの京の盆踊唄に『亭主亭主の留守なれば 隣あたりを呼び集め 人 ごと言ふて大茶飲みての大笑い 意見さ申そうか』という歌があったので、この頃には京童たちの自宅ではお茶を日常的に飲む文化があったはずです。
お茶を飲む文化があったのなら八十八夜の文化もあった可能性が高いでしょう。
戦国時代はとにかく人の命が軽い時代であり、武士になればなるほど験担ぎを非常に重視していました。
八十八夜の新茶なんかはまさにその験担ぎに該当するので、戦国時代にあったとしても不思議ではありません。
また、昔から末広がりで縁起がいい八が重なる八十八という数字は非常に縁起がいいとされているので、八十八夜への意識は非常に高かったことが予想されます。
正しい読み方
八十八夜の正しい読み方は『はちじゅうはちや』です。
「夏も近づく八十八夜」の歌い出しで知られる『茶摘』という古い日本の唱歌を知っているという方ならば聞いたことがあると思います。
八十八夜の時期はいつから?
八十八夜とは立春を第1日目としたときに八十八日目が該当します。
つまり、立春の87日後が八十八夜ということです。
これはちょっとややこしいので注意してください。
ちなみに、立春はだいたい2月3日から2月4日になっているので、そこから87日飛ばした日が八十八夜となります。
八十八夜とお茶の関係について
この八十八夜は『八十八夜の別れ霜』という言葉があるように、この頃から霜が降らなくなると言われているのも農家さん的には覚えておきたかったポイントなのでしょう。
さらに、このタイミングで摘んだ茶は上等なものとされており、この日摘み取ったお茶は縁起物として重宝されます。
縁起がいいこのお茶を飲むと無病息災で過ごせるという言い伝えもあり、こちらも験担ぎとして重要視されていたのでしょう。
実際に、新茶になるこのお茶は二番茶に比べるとカフェインやカテキンが少なくなりやすいという情報もあり、さらにテアニンという旨味成分が豊富とのことなので味に違いが出て、人によってはリラックス効果も体験できると言われていました。
八十八夜とお米の関係について
立春から87日後の八十八夜が雑節として設けられている理由は、農家にとっていろいろと縁起のいい日とされているからです。
実家がちょっとした地方にある方なら「八という数字は末広がりで縁起がいい!」という意見を聞いたことがあるでしょう。
そして、この末広がりで縁起がいい八が重なる八十八という数字は非常に縁起がいいとされているのです。
八十八を組み合わせると『米』という字になるというのも、農家としては見過ごせないのでしょう。
究極的な験担ぎがしやすい日となっているのです。
そのため、農家の方々は夏へ向けての準備を本格的に初めて、田に籾まきを始めるタイミングとなっています。
俳句の季語としての意味は?
八十八夜は立春から八十八日目にあたる日のことであり、ギリギリで春に該当します。
そのため、八十八夜は春の季語なのです。
言葉の意味としては『立春から数えて八十八日目にあたる日』ということで5月上旬となるので、晩春から初夏を表現するときに使うといいでしょう。
八十八夜に関するよくある質問まとめ
八十八夜とはいつのことを指しますか?
八十八夜は、旧暦の立春から数えて88日目のことを指し、新暦では大体5月2日前後になります。
この日は日本の農業において重要な節目とされ、春の訪れと農作業の始まりを告げる日です。
八十八夜にはどのような風習がありますか?
八十八夜には、茶の摘み始めが行われることが有名です。
この時期に摘まれる茶葉は「初摘み茶」と呼ばれ、特別な価値を持つとされています。
また、農作業の安全や五穀豊穣を祈る行事も各地で行われます。
八十八夜の茶はどのような特徴がありますか?
八十八夜に摘まれる茶葉は、冬の間にゆっくりと成長するため、栄養が凝縮されています。
このため、初摘み茶は香りが高く、味も濃厚で、新鮮な風味が特徴です。
八十八夜に関連する行事やイベントはありますか?
いくつかの地域では、八十八夜を祝う祭りやイベントが開催されます。
これには、新茶の試飲会、茶摘み体験、地元の農産物を使った市場やフェスティバルなどが含まれます。
八十八夜に摘んだ茶葉を購入することはできますか?
はい、八十八夜に摘まれた茶葉は、多くの茶店やオンラインショップで購入することができます。
初摘み茶は新鮮さと品質が高く評価されるため、早めに購入することをお勧めします。
八十八夜の由来は何ですか?
八十八夜の由来は、古来より農業が盛んな日本において、この時期が農作業のスタートとされていたことにあります。
特に、立春から数えて88日目は気候が安定し始めるため、農作業に適した時期とされてきました。
八十八夜に関することわざや言い伝えはありますか?
八十八夜には「八十八夜の霜は馬をも殺す」ということわざがあります。
これは、この時期までに霜が降ると非常に寒いことを意味し、作物にとって危険なサインであるとされています。
八十八夜に特別な食べ物はありますか?
八十八夜には特定の食べ物が定められているわけではありませんが、新茶を楽しむ文化があります。
また、新茶に合わせて和菓子を味わう習慣もあります。
八十八夜に行われる農作業は何ですか?
八十八夜は稲の田植えや他の作物の播種が始まる時期とされています。
また、茶畑では新茶の摘み取りが最も重要な作業の一つとなります。
八十八夜に気をつけるべきことはありますか?
八十八夜は農作業の始まりを意味するため、農家では作業の計画を立て、畑の準備に気をつける必要があります。
また、霜や急な気温変化にも注意が必要です。
茶摘みに関わる人々は、最高品質の茶葉を摘むための準備が重要です。
まとめ
以上、いかがでしたか。
今回は八十八夜に行われる主な行事は何があるのか、意味や由来、時期はいつからかを探ってきました。
○八十八夜に行われる主な行事はやはりお茶、特に新茶にまつわるイベントがお茶が有名なエリアで行われていた
○意味は八十八夜とは立春を第1日目としたときに八十八日目で雑節の1つとなる
○由来は不明だが江戸時代にはあった
八十八夜という雑節は農家にとってはかなり重要な雑節であり、太陰暦によるずれを修正するためには必要な考え方だったのです。
それを踏まえるとかなり古くからあったとしてもおかしくないと思います。
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