節分において推奨される食べ物について、全国共通のものから地域特有の食べ物まで幅広く紹介します。
節分に関連する食べ物は、それぞれに独自の由来や意味を持ち、地域の風習が反映されています。
例えば、全国的に知られる恵方巻きから、特定地域でのみ行われる特別な食習慣まで、節分と食文化の深い関係を探ります。
地域ごとの習慣や食べ物の背後にある文化的な背景を追究することで、日本の節分の文化の多様性と魅力を明らかにしていきます。
節分にまつわる食べ物の興味深い情報を、詳細に掘り下げてご紹介していきましょう。
地域別！節分の食べ物の意味と由来！
それでは地域ごとに節分で食べるものの違いおよび意味や由来を探って行きましょう。
かなり明確な違いがありますので、掘り下げるといろんな情報が出てきます。
【全国共通】節分の食べ物の意味と由来
豆
豆まきで全国的に食べるものと言ったら豆まきに使う豆です。
これはどの地域でも基本的に共通事項として食べられています。
豆は豆まきにも使いますが、豆まきをした後は自分の年＋1つぶんの豆を食べて厄除けを願うという風習が全国的にあるため、節分の食べ物としては全国的に一番ポピュラーなものになっています。
それでは豆の意味や由来について掘り下げていきましょう。
まず、古来の日本には節分ではなく追儺や儺（だ、な）、大儺（たいだ、たいな）、駆儺や鬼遣（おにやらい）、儺祭（なのまつり）、儺遣（なやらい）と呼ばれる旧暦の12月30日に疫鬼や疫神を払う儀式がありました。
ここで使う道具は豆ではなく、厄除けや鬼を追い出す効果もあると言われているお米を使っていたのです。
この儀式が季節の変わり目にも行われるようになり今の節分における豆まきの形に変異していきます。
これは日本では古来より言霊の存在や米・麦・粟・豆・黍（きび）といった五穀には穀霊が宿るという考え方があったために、お米や豆には邪を払う力があるとされていたのです。
そして、この五穀には豆が含まれており、豆には語呂的に魔を滅する『魔滅』に通じるという考え方があり、それもあって米から豆に変わっていったと言われています。
恵方巻き
昔は関西限定の食べ物だった恵方巻き（名前も違った）ですが、今ではセブンイレブンが中心となって全国展開されたので全国の食べ物となりました。
恵方巻きを食べる意味としては、運気がアップするという意味を込められているので、縁起物の一部といったところでしょう。
元来の縁起物の食べ物をいろいろと使っていたので、そういった意味も強いのですが、今では具材も食べやすいものを使ったりして縁起物から離れている事も多いためなんとも言えません。
ただし、食べるようになった理由を掘り下げると縁起物としてではなく、そういった考え方や風習にあやかろうとしたセブンイレブンが商業的な大展開チャンスだと狙ってごり押しした結果となってしまいます。
由来は商都大阪発祥の風習でこの日に海苔巻を食べるといったものがあったらしく、そこから広がっていったと言われていますが、起源については詳細がわかっていません。
とりあえずは、関西エリア発祥の縁起物だったと覚えておけばOKです。
その後関西圏を中心に、海苔を使用する太巻き『幸運巻寿司』が流行して行くことになります。
そこに目をつけた広島のセブンイレブンが『恵方巻き』という名前で巻き寿司を売り出して、全国に広がったというエピソードが存在しているのです。
【関東】節分の食べ物の意味と由来
しもつかれ
こちらは厳密には北関東になるのですが、そのエリアでは魔除け効果や無病息災効果があるので、縁起物としてこの『しもつかれ』が食べられているという情報があります。
この料理は正月料理で使った食材の残りや節分の大豆の余りなどを使っており、縁起物がいろいろと入っているようです。
昔の日本は食料保存がしにくい環境にありましたが、こちらは正月の残り物や保存の効く食材を中心に扱っており、この地方では重宝されてきたと言われています。
けんちん汁
関東の一部地域では節分にけんちん汁を食べるという風習ががあるようです。
けんちん汁はこちら『ほっこり絶品♪けんちん汁のレシピ・作り方｜レシピ大百科（レシピ・料理）｜【味の素パーク】 : 木綿豆腐やこんにゃくを使った料理』に作り方がアップされていますが、大根やにんじんやゴボウを具材とし、『ほんだし』やみりんや醤油で味つけしていくようです。
その由来は諸説ありますが、鎌倉の建長寺で食べられていた『建長汁』になったという説や中国の精進料理である巻繊（けんちゃん）が日本に伝わってこのような料理名になったという説が有力候補になっています。
【関西】節分の食べ物の意味と由来
いわし
いわしはこちらのイラストにあるように『ひいらぎいわし』にして節分で飾るという風習がありますが、どうも関西ではいわしそのものを節分のタイミングで食べるという風習があるようです。
イワシは鬼が苦手にしているとされ、その臭いや焼いたときの煙が追い払う効果があるとされています。
いわゆる厄除けや魔除けとして使うのが一般的です。
そして、魚として傷みやすいいわしは体の陰の気を消す効果がある縁起物として食されると言われています。
福茶
節分で福茶を飲むという風習は関西エリアやそのほかに一部エリアで多いと言われています。
福茶は煎り大豆、塩昆布、梅干しを入れて飲むお茶であり、これは無病息災や健康長寿を願うという意味で食べられると言われています。
ただし具材や飲み方については地域によって異なるとのことなので、いろいろと地域差が出る食べ物のようです。
ぜんざい
こちらはあずきに厄除けの効果があるため食べられていると言われています。
あとは、あずきの赤が厄除け効果があるといった情報もあり重宝されていたとのことです。
【その他】節分の食べ物の意味と由来
落花生（北海道・東北・新潟県・宮崎県）
どうやら北海道・東北・新潟県・宮崎県といった一部のエリアでは豆の代わりに落花生を使うという情報がありました。
これは風習と言うよりは、殻付きの落花生はまいたあとにも食べやすいから切り替えたとされています。
また、雪国だとまいた後でも豆より探しやすいからという意見もありました。
いわゆる、通常の豆よりも豆まきで使う分にはやりやすいという理由になります。
そば（長野・出雲）
いわゆる年越しなどで食べるあのそばが節分でも一部地域で食べられているようです。
これは長野県や出雲の方で多いとされています。
旧暦では立春の前日の節分が1年の最後として扱われていたので、由来はそこだといわれています。
元々は麺類の中でも切りやすいということで、厄を断ち切るという意味が込められていました。
他にも細く長く生きる、つまり長寿願いという意味も込められています。
こんにゃく（四国地方）
こんにゃくは四国地方の節分で食べられるといわれています。
こんにゃくは食物繊維がとっても豊富なので現代でも重宝されますが、昔もそういった効果が実感できたことから体の毒素を出すという効果があるとされていました。
くじら（山口県）
昔は今よりも大きい生物を仕留めることが遥かに難しい時代です。
そのため、ひたすらに大きいものを食べることは『大きく健康に育つ』とか『志をおきくする』といった意味があり縁起がいいとされていました。
山口県では、その縁起の良さという部分にあやかるために節分にくじらの肉を食べると言われていたのです。
ナマコ（島根）
これは知らなかったのでびっくりしたのですが、どうも島根県の一部エリアで節分にナマコを酢の物にして食べる習慣があるようです。
ナマコの習性として砂を飲み込んで消化できない不要な砂を体外に排出するというものがあるのですが、これにあやかって体内の老廃物や毒素を出す縁起物に与されており、節分の時期に旬を迎えるナマコを酢の物にして食べるようになったと言われています。
節分に関するよくある質問まとめ
節分とはどのような意味がありますか？
節分は、日本の伝統行事で、季節の変わり目、特に冬から春への移行を象徴する日です。
もともとは立春の前日を指し、新しい季節の到来を祝い、悪い霊を追い払い福を呼び込むための行事とされています。
現代では、特に豆まきや恵方巻きを食べることで知られています。
豆まきの正しいやり方はどのようなものですか？
豆まきでは、まず家の中で、福は内、鬼は外と唱えながら豆（大豆）をまきます。
これは、福を家に招き入れ、悪い霊を追い払う意味があります。
一部の地域では、家族の年齢の数だけ豆を食べる習慣があり、これには一年の健康を願う意味が込められています。
恵方巻きとは何ですか、また、どのように食べるのが正しいのですか？
恵方巻きは、節分に食べる太巻きのことで、その年の恵方（吉方位）を向いて、無言で一本まるごと食べると良いとされています。
恵方は毎年変わるため、事前にその年の恵方を調べておく必要があります。
この習慣は、無言で食べることにより、願い事が叶うという信仰に基づいています。
節分の日に食べるものとして他にどのようなものがありますか？
節分の日には、豆まきの後にその豆を食べるのが一般的です。
また、恵方巻き以外にも、その年の恵方を向いて食べると縁起が良いとされる各種の料理やスイーツがあります。
地域によっては独自の節分料理があり、例えば関西地方では節分の日にお神酒やイワシの頭を飾った料理を食べる習慣があります。
節分にはどのような飾り付けをするのが一般的ですか？
節分には、家の入り口にイワシの頭とヒイラギの葉を飾ることが一般的です。
これは、悪い霊がイワシの頭のにおいやヒイラギの葉の尖った形に怯えて近づかないという古い信仰に基づいています。
また、一部の地域では、福豆や恵方巻きなどを飾ることもあります。
これらの飾り付けには、家族の健康や一年の幸運を願う意味が込められています。
節分の豆まきで使う豆はどのような種類が適していますか？
節分の豆まきには、一般的に乾燥した大豆を使用します。
これは「福豆」とも呼ばれ、収穫した豆を翌年の節分まで保管して用います。
市販の節分用の豆もあり、これらは通常、焙煎されているため食べやすくなっています。
豆まき後に豆を食べる習慣があるため、食用に適したものを選ぶことが重要です。
節分における豆まきの由来は何ですか？
豆まきの由来は古く、鬼や悪霊を払い、福を呼び込むための儀式として行われてきました。
豆はその生命力の強さから「魔除け」の意味を持ち、これをまくことで邪悪なものを追い払い、家庭に福をもたらすとされています。
また、豆を食べることで健康や福を身につけるという意味合いも込められています。
節分で恵方巻きを食べる風習はいつ頃から始まったのですか？
恵方巻きを食べる風習は、もともと関西地方の特定の地域で行われていたものが、1990年代にコンビニエンスストアの販促活動を通じて全国に広まりました。
恵方巻きはその年の「恵方」を向いて無言で食べることで、その年一年の幸福を願うという意味が込められています。
子供に節分の意味を教える良い方法はありますか？
子供に節分の意味を教えるには、実際に豆まきの儀式に参加させることが効果的です。
また、節分に関する絵本や物語を読むことで、楽しく学べます。
子供たちが参加する豆まきイベントや、地元の神社での節分祭りへの参加も、節分の意味を理解するのに役立ちます。
節分の日に特別な祈りや儀式を行うことはありますか？
節分の日には、豆まき以外にも特別な祈りや儀式が行われることがあります。
多くの神社では節分祭が開催され、福を呼び込むための祈祷やお祓いが行われます。
また、家庭内で節分の日に特定の祈りを捧げる習慣を持つ家庭もあり、家族の健康や幸福を願う言葉を唱えることが一般的です。
まとめ
以上、いかがでしたか。
今回は節分の食べ物は地域によって異なるのは本当か、またそれぞれの意味や由来についてチェックしました。
○地域によって食べるものがかなり異なるのは本当！
○基本的に、幸運をもたらす縁起物か体内に溜まった悪いものを取り出すという意味での縁起物が主体！
いろいろと食べるものにも違いがあるので、あなたの実家では節分でどういった食べ物を出たのかを思い出してみましょう。
他の県の方々が集まるような場所なら、その違いについてトークするだけでもかなり面白そうですね。
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