2023年の鏡開きはいつなのかと言うと、鏡開きを行う日にちは毎年変わることはありません。
しかし、地域によっては鏡開きの日が異なるようです。
関東と関西はもちろんのこと、関西でも京都やその近隣の一部でも鏡開きの日が違います。
鏡開きは松の内が終わった後に行われるものなので、松の内の期間によって鏡開きがいつになるのかが決められています。
この松の内も地域ごとに期間が異なります。
今回の記事では、一般的な鏡開きの日と地域別の鏡開きの日、鏡開きの由来や、マナーについて解説していきたいと思います。
2023年の鏡開きはいつ?
冒頭でも書いた通り、鏡開きの日は毎年変更されることはありません。
関東では毎年1月11日に行われ、関西では毎年1月15日か1月20日に鏡開きが行われています。
何故関東と関西で鏡開きの日が違うのかと言うと、それは江戸時代の徳川幕府が関係しています。
昔は関東も1月20日に鏡開きを行っていたようです。
しかし、徳川幕府第3代将軍徳川家光が慶安4年(1651年)4月20日に亡くなったことで、幕府が家光の月命日に鏡開きを行うことを避けるために鏡開きの日を1月11日に変更したことがその理由とされています。
関東だけ変更されたのは徳川将軍のお膝元だったためです。
これにより松の内も1月15日から1月7日に変更され、関東地方では毎年1月11日に鏡開きを行うようになったと言われています。
地域別の鏡開きの日にちは?
関東では1月11日、関西では1月15日もしくは1月20日に鏡開きが行われますが、京都や一部の近隣地域では1月4日を鏡開きの日としています。
関西でも1月11日に鏡開きを行う地域もあるようです。
では、他の地域での鏡開きを行う日にちはどうなのかというと、基本的には関東と同じ1月11日を鏡開きの日としている地域が多いようです。
明確な違いがあるのは関東と関西、関西の一部の地域のみで、東北地方や中国地方では地域による大きな違いはあまりないようです。
鏡開きの意味や由来について
現在でこそ広く行われるようになった鏡開きですが、その起源は武家で行われていた正月行事とされています。
男性は鎧兜にお供えした具足餅を、女性は鏡台にお供えした鏡餅をお雑煮にして食べていたようです。
この時にお餅に刃を入れるのは「切腹を連想させるから縁起が良くない」とのことで、刃物は使わないようにしていました。
そのため、具足餅や鏡餅を木づちで割って調理するようになりましたが、「割る」という言葉も縁起が悪いとのことで末広がりを意味する「鏡開き」と呼ぶようになったと伝えられています。
鏡開きをして鏡餅を食べるのは、お正月の間は鏡餅が年神様の依り代になっていたから、それを食べて年神様に力を授けてもらい、一年の無病息災を祈願するという意味があります。
お酒の鏡開きの由来
鏡開きと言うと鏡餅の方を連想してしまいますが、もう一つありますよね。
それがお酒の鏡開きです。
お酒でもこの呼び名が使われているのは、酒屋で酒樽の上蓋のことを「鏡」と呼んでいたことが由来とされています。
日本酒は昔、神聖なものとされ、神事(神様に関係するまつりごと)の際には神様にお供えされていたそうです。
そして、そのお酒は神事での祈願が終わると参列者に振る舞われていました。
参列者たちはそのお酒を酌み交わして祈願の成就を願っていたようです。
このことから、末広がりや切り開くという意味での「開く」という言葉と酒樽の上蓋を「鏡」と呼んだことを合わせて「鏡開き」と言うようになったとされています。
また、神事や祝い事で酒樽のお酒を振る舞うことを「鏡抜き」とも呼び、鏡開きと呼ぶことは間違いとする説もあります。
鏡開きのマナー
鏡開きにもきちんとしたマナーがあります。
既にご存知だとは思いますが、鏡餅を刃物で切り分けることは鏡開きのマナー違反です。
鏡餅は年神様へのお供え物であると共に、お正月の間は年神様の依り代もしくは居場所とされています。
そんな鏡餅を包丁などの刃物で切り分けるのは年神様に刃物を向けるのと同義とみなされるので、鏡餅を刃物で切るのはマナー違反とされているのです。
この他に「切腹を連想させるから縁起が悪い」という武家由来のマナーであるという説もあります。
なので、鏡開きをする時は木づちなどで叩いて割るのがマナーとされています。
ついでにお酒の鏡開きの方のマナーも説明しましょう。
お酒の鏡開きは酒樽を木づちで叩く時に「よいしょー」などの掛け声に合わせて行うようです。
個の掛け声は3回かけ、3回目の「よいしょー」で蓋を開けるのが一般的なようです。
まとめ
今では鏡餅の形をした入れ物の中に袋に小分けになったお餅が入っているものが売られているので、木づちで鏡餅を叩いて割る鏡開きをするという人は少ないかと思われます。
私も子供のころに本物の鏡餅を鏡開きした記憶が一回くらいしかなく、あまり意識したことがありません。
とは言え、こういっためでたい風習が廃れていくのは寂しいような気もするので、鏡開きの風習もできれば残していきたいですね。
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