六曜を大切にする必要があるのは冠婚葬祭ですが、扱いにちょっと困るのが先負や先勝です。
今回は、先負に葬式や葬儀を行っても大丈夫なのかどうかをチェックし、具体的に実行する場合の時間帯の判断方法についても調べてまいります。
さらに、お通夜の扱い方についても詳しく解説いたします。
情報収集をまんべんなく行いたいという方には必見の内容です。
ぜひ参考にしてください。
先負に葬式や葬儀をするのは縁起が悪い?
先負はなかなか扱いに困る六曜ですが、葬式や葬儀にまつわる悪いお話や風習は聞きませんので気にせず実行することができるでしょう。
NGとされているのは友引です。
なので友引以外ならば実行しても大丈夫と考えることができます。
ただし、仏滅にお葬式をしてはいけないという考え方もかなり広まっていますので仏滅も避けたほうがいいでしょう。
時間帯はいつがいい?
先負の時間帯における吉兆は午前中が凶で午後が吉となっています。
先負は「先んずればすなわち負ける」という意味があり勝負事や急ぎ事と相性が悪く、午前中に行動するのはNGと考えられているのです。
なので、葬儀を行う場合は午後が正解となるのですが、午後のみ葬儀を行うということもなかなかできませんので先負と葬式が相性が悪いというわけではないと考えて時間帯もそこまで意識しないほうがいいでしょう。
一般的なお葬式のスケジュールは遺族が集まるのが9時から10時、葬儀と告別式が10時から11時、出棺が11時から11時30分、火葬が12時から13時半、収骨が14時といった流れになりますので、無理やり午後のみにスケジュールをずらす必要はないと考えてください。
先負にお通夜はしても大丈夫?
先負にお通夜を実行するのは問題ないとは思われますが、可能ならば避けたほうがいいかもしれません。
お通夜が絶対的にNGとなる六曜は先勝です。
お通夜そのものを先勝に実行するのがNGというわけではなく先勝の次の日が友引になるため、必然的に先勝にお通夜をしてしまうとNG行為に引っ掛かってしまうという考え方になります。
六曜のサイクルは先勝⇒友引⇒先負⇒仏滅⇒大安⇒赤口となっていますので、先負の次の日は仏滅です。
この仏滅に葬式を実行するのはNGであるという考え方を持っている人がいますので、避けたほうがいいと考えています。
六曜はあくまでも迷信であり慣例のようなものなのでそこまで意識する必要は本来ないのですが、そのように考えている人がいる場合はもめごとに発展しかねないので可能性を考えて行動したほうがいいでしょう。
葬式を避けないといけないのは友引
葬式をしてはいけない日といわれているのは友引です。
もともと友引は結婚などの慶事の場合は「幸運に友を引っ張る」という意味があるのですが、葬式のような凶事の場合は「不幸に友を引っ張る」と考えられているのです。
特に葬式の場合は「故人が友達を冥土にまで引き付けてしまう」と考えられているので、絶対に友引に葬式をするのはNGと考えられていました。
しかし、日程的に友引にしなければいけない場合は友引人形を用意して棺に入れることが必要になります。
これはいわゆる身代わり人形と呼ばれているもので、故人が友達を冥土に引っ張っていってしまうのを防ぐために用意されています。
この人形は立て続けに不幸が続いてしまった場合に、これ以上親しい人が冥府に引っ張られないようにするために用意するケースもあります。
ちなみに、この人形は地域ごとに形や種類が異なっているとのことなので、用意するときはどのようなタイプがあるのかを確認することも大切になります。
このように友引のお葬式は嫌われる傾向にありますので、友引にお葬式をすることは一昔前は極端に少なかったようです。
その結果、葬儀屋や火葬場が休みになってしまいその傾向は今でも続いています。
そこまで六曜を信じていないという人でも、葬儀屋や火葬場がお休みになっていてはお葬式もできませんので、必然的に友引を避けるという現象が続いていると考えましょう。
ただし、近年では火葬炉が不足しているというお話も出てきているようで、友引に火葬を行うところも出ているといわれています。
死亡人口が増えるにつれて火葬炉不足も深刻になりますので、友引の稼働率もこれから増えていくだろうということが予想されています。
葬儀と六曜の関係について
今でこそ六曜の友引と葬式は相性が悪いなどといわれていますが、そもそも六曜の考え方は中国の六壬時課や小六壬や日本の陰陽道が結び付いて誕生しているものなので、仏教的なお葬式とは関係がないのです。
日本仏教の宗派の一つでありかなりの広まりを見せていた浄土真宗の開祖である親鸞も「日の吉凶を選ぶことはよくない」と説いているので結びつきはないといえるでしょう。
一説には平和になった江戸時代になると様々なものが流行し、この流行の中に六曜があったといわれています。
その時にいろんな言葉合わせやつじつま合わせが誕生して友引とお葬式は組み合わせてはいけないといった情報が広まったといわれております。
さらにはこのような情報の拡散や吉兆の決め事を重く見た幕府が六曜を信じすぎないようにという忠告を出したという情報もあるのです。
また、江戸時代に旧暦から太陽暦に変化してカレンダーが変わりましたが、その時にも暦から消されています。
第二次世界大戦後は政府による統制が廃止されることでカレンダーの中に記載されるように再びなりましたが、公共機関が作成するカレンダーではあえて使用しないように促しているところもあるのが実状です。
このように六曜と葬式を結び付けるものは本来ならばないのですが、風習としていろんな方々に広まってしまっているのも事実なので、いきなりこの結び付きを切ってしまうことも難しい状況となっています。
現代では占いや風習をそこまで重要視していない人もかなり増えていますので、今から数十年後にはこの六曜の考え方もだいぶ薄れてくるとは思われますが、今はまだ信じている人たちもそれなりにいますのでその人達の考え方をおもんばかって行動することも大切になるでしょう。
いわゆる、「自分は全く信じていないけれど信じている人もいるかもしれないからその人達の気持ちも考えて行動する」ということが大切になるということです。
つまり、六曜的に友引と葬式の関係だけはアウトとなっているので、それに従って友引の葬式と先勝のお通夜は避けたほうがもめごとは発生しないという結論になります。
先負に関するよくある質問まとめ
「先負」とは具体的にどのような意味がありますか?
「先負」は六曜の一つで、この日は午後は吉とされますが、午前中は凶とされる日です。
したがって、重要な行事や仕事、決断をする場合は午後を選ぶと良いとされています。
文字通り、「先んずれば負け」という意味を持ちます。
先負の日に避けるべきことはありますか?
先負の日は午後から運勢が上昇するとされるため、特に新しいことを始める、重要な契約を結ぶ、大きな買い物をするといった行動は午後にした方が良いとされています。
午後に行動計画を立て、午前中は控えめに過ごすのがおすすめです。
結婚式や入籍は先負の日に避けるべきですか?
伝統的な意味合いでは、先負の日は午後から運が上がるとされているため、結婚式や入籍などの重要なイベントは午後が無難とされています。
ただし、現代では六曜を重視しない人も多く、最終的には個人の判断に委ねられます。
先負の日に良いとされる行動はありますか?
先負の日の午後は比較的良い時間帯とされているため、日々のルーティンワークや準備作業、計画立案などは有効に行えるとされています。
また、午前中はリラックスするための時間として使うのも良いでしょう。
先負の日は他の六曜とどのように関係していますか?
六曜は「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」という6つの日の周期で構成されており、それぞれに特有の意味があります。
「先負」はこのサイクルの中で、行動をする際に時間帯を考慮する必要がある日として位置付けられています。
六曜は日本の暦の中で古くから人々の生活に密接に関わってきた文化の一つであり、各日が持つ意味を理解することで、より良い日々を送るための指針とされています。
先負の日には、旅行を始めるのは避けるべきですか?
伝統的には、先負の日の午後は運勢が上昇するとされているため、新しいことを始めるのは午後からが良いとされます。
そのため、理想的には旅行を始めるのも、特に重要な出発や決定事項は午後に行うか、または先負の日を避けて計画することが勧められます。
しかし、現実にはスケジュールの都合上避けられない場合も多く、最終的には個人の判断によります。
先負の日に重要な商談を行うのは不利ですか?
先負の日は午後から運勢が上昇するとされるため、理想的には重要な商談は避けるか、または午後に行うのが良いでしょう。
しかし、商談の成功は日選びだけでなく、準備や相手との関係性など多くの要因に左右されます。
従って、六曜を参考にしつつも、十分な準備と自信を持って臨むことが最も重要です。
先負の日に生まれた人には特別な意味がありますか?
六曜は主に行事や日々の活動を計画する際に参考にされるものであり、個人が生まれた日に特別な意味を持つ文化的背景はありません。
先負の日に生まれた人が特別な運命を持つという考え方は一般的ではなく、誰もが自身の努力や選択によって未来を切り開いていくことができます。
先負の日には何をするのがベストですか?
先負の日の午後は比較的良い時間帯とされているので、日常業務や計画を立てるなど、すでに進行中の活動を進めるのに適しています。
午前中は新しいことを避け、既存の業務の整理や準備、翌日以降の計画を考えるのに適した時間と考えると良いでしょう。
また、個人的な時間を大切にし、リラクゼーションや趣味の時間を過ごすのもおすすめです。
先負の日の過ごし方で運気を向上させる方法はありますか?
先負の日に運気を向上させるためには、午前中にポジティブな行動を起こし、明るい気持ちで一日をスタートさせることがおすすめです。
また、運気が上がるとされる午後には、積極的に行動を行うと良いでしょう。
自然に触れる散歩や、好きな音楽を聴くなどして、心を穏やかに保つことも運気向上に繋がります。
先負の葬式まとめ
以上、いかがだったでしょうか。
今回は先負とお葬式の関係について記載しました。
そもそも六曜と仏教的なお葬式は関係がないものであり、かの有名な親鸞も「日の吉凶を選ぶことはよくない」という教えを説いているので本来ならば意識する必要はありません。
しかし、風習や迷信として広まりきっているのが実状なのである程度はおもんばかって行動しないといけないのも事実なのです。
占いを信じている人たちに真っ向から否定すると衝突してしまうように、六曜を信じている人たちにとってその考え方を否定するような行動は衝突を促してしまうと考えて行動しましょう。
コメント