日本の新年を迎える上で欠かせない正月飾り。
その華やかさが新年の訪れを告げると同時に、私たちに厳かな気持ちをもたらします。
しかし、正しい飾り方や飾る期間については詳しく知らない方も多いかもしれません。
正月飾りを飾る際は、その地域や家庭によって伝わる伝統や習慣を尊重することが大切です。
また、飾る期間に関しては、一般的には大晦日から新年を迎えることが多いですが、これも地域や家庭によって異なります。
正月飾りの意味や由来を知り、それを踏まえて飾ることで、より新年を心豊かに迎えることができるでしょう。
今回は、正月飾りの飾り方や飾るべき期間について詳しくご紹介します。
正月飾りの正しい飾り方?
正月飾りは地方によって特徴があります。
しかし、多くの地方で共通して飾られているのが「しめ飾り」や「門松」「鏡餅」です。
しめ飾りは玄関や神棚に飾るものです。
現在多くの人がしめ飾りをスーパーやホームセンターなどで買いますよね。
売られているしめ飾りは玄関につけられるよう紐やわらなどが付いているので玄関にフックなどをつけて簡単に飾ることができます。
しめ飾りよりは飾る家庭が少なくなっていますが、門松も正月ならではの飾りです。
門松は玄関や門に飾ります。
門松には玄関から最も外側に高い竹がくる「迎え飾り」と2番目に最も高い竹がくる「出飾り」があります。
迎え飾りは子供や嫁、客など何かを迎えたい人が飾ります。
また、出飾りは子供の独り立ちなど平和に家を出ることを願う人や患者の退院などを願う病院で飾られます。
さらに子供でも手伝って飾りやすいのが鏡餅です。
鏡餅は床の間や居間、玄関より奥まった場所に飾ります。
三方という台に四方紅という四角い紙、裏白という葉、そして2つの丸い餅、御幣という紙、橙を飾ります。
正月飾りはいつからいつまで飾るの?
正月飾りは12月27日あたりから1月7日または1月15日まで飾ります。
この期間を「松の内」と呼びます。
松の内は門松を飾っている期間、つまり正月の期間を意味します。
本来は大掃除の由来である「すす払い」が行われた12月13日からが松の内ですが、12月25日まではクリスマスの飾りつけをしている家庭が多いため、クリスマスが終わった後に正月飾りを飾ることが多くなっています。
正月飾りを外すのは地方によって日が異なります。
東日本エリアは1月7日までが多く、西日本エリアは1月15日まで飾っていることが多いです。
これは松の内をいつまでとするかが地方によって異なるためです。
正月飾りを外した後は、七草がゆを食べ、鏡開きをするなど美味しく楽しい行事が待っています。
正月飾りを飾る意味は?
ではそもそも正月飾りを飾る意味とは一体何なのでしょうか。
正月は年神様を迎える日本の大切な行事です。
年神様とは1年の幸せや生きる力を与えてくださる神様です。
年神様は正月に私たちの元へ降りてきます。
この年神様を迎えるための準備が正月飾りになります。
正月飾りのしめ飾りは飾っている場所が清浄な場所であることを意味します。
結界の役割もあり、年神様が安心して降りて着て頂ける場所を作ります。
そして門松は年神様への目印となります。
さらに降りてきてくださった年神様の依り代となります。
鏡餅は年神様に対する供え物です。
さらに依り代としての役目も持っています。
このように正月飾りは全て年神様を迎えるために飾られているのです。
正月飾りを飾ってはいけない日
先ほど、正月飾りを飾るのは12月27日ごろから1月7日、または1月15日までとご紹介しましたが、実は飾ってはいけない日があるのをご存知でしょうか。
それは12月29日と12月30日、31日です。
これは毎年変わりません。
29日は「二重苦」を意味し、年神様をお迎えする準備をするのにはふさわしくない日です。
さらに31日は「一夜飾り」と呼ばれ、一日しか飾っていない飾りで年神様をお迎えするのは不適切とされ良くありません。
30日は旧暦の大晦日に当たります。
そのため、31日と同じ一夜飾りになってしまい正月飾りを飾り付けるには不適切です。
これらの3日間を避けて飾り付けるのが良いとされているため、12月27日ごろに飾り付ける方が多くなっています。
飾った後の処分の方法!
では正月飾りは外した後はどのようにすればよいでしょうか。
基本的に正月飾りをそのまま捨てるのはよろしくありません。
旧正月である1月15日周辺に各地の神社などで行われるどんど焼きで焼いていただくのが最も良い処分の仕方です。
しかし、どんど焼きの日に神社に行くことができないという方も多いですよね。
その場合は神社などで行われているお焚き上げに持っていき、焼いていただく方法があります。
お焚き上げがいつも行われているとは限らないので、まずは神社に問い合わせるようにして下さい。
また、鏡餅は「鏡開き」を行い、食べることで年神様を送り出します。
鏡開きは松の内が1月7日の場合は1月11日、1月15日の場合は1月20日に行います。
お汁粉などにして美味しくいただくことで適切に処分することができます。
正月飾りに関するよくある質問
正月飾りとは具体的にどのようなものですか?
正月飾りは、日本の新年を祝うための伝統的な装飾品です。
これには門松(かどまつ)、しめ飾り、鏡餅(かがみもち)などが含まれます。
これらの飾りは、新年の幸運を招き、邪気を払うために家の入口や居間に設置されます。
それぞれが縁起の良い意味を持ち、新年の祝福と家族の安全を願う目的があります。
正月飾りはいつからいつまで飾るのが適切ですか?
正月飾りを飾る適切な時期は、一般的には12月の終わりから新年の初めまでです。
飾り始めは地域によって異なりますが、12月28日までに設置するのが一般的です。
飾り終わりは、小正月(1月15日)ごろまでとされていますが、地域や家庭によって異なる場合もあります。
正月飾りの主な種類とその意味は何ですか?
正月飾りの主な種類には、門松、しめ飾り、鏡餅があります。
門松は、神様を迎えるためのしるしとして玄関に設置され、家の繁栄と幸福を願います。
しめ飾りは、神聖な場所を示し、災いから家を守る役割があります。
鏡餅は、年神様への供物であり、家族の絆や豊かな収穫を象徴します。
自宅で正月飾りを手作りする際のポイントは何ですか?
自宅で正月飾りを手作りする際には、伝統的な意味を理解することが重要です。
門松は竹と松の枝を基本とし、しめ飾りはしめ縄と紙垂を用いて作ります。
材料の選定から組み立てまで、自分の家族に合わせたアレンジを加えることも可能です。
手作りすることで、その年の抱負や願いを込めることができます。
正月飾りの取り扱いや処分方法について教えてください。
正月飾りの取り扱いには、飾り期間が終わった後の処分方法が重要です。
伝統的には、どんど焼きなどで正月飾りを燃やし、神様に感謝を捧げる儀式が行われます。
これに参加できない場合は、自治体の指示に従って適切に処分することが推奨されます。
飾りを取り外す際には、壊れたり散らかったりしないように注意して取り扱いましょう。
正月飾りに用いる材料はどこで手に入れることができますか?
正月飾りに用いる材料は、日本国内のホームセンターや花屋、一部のスーパーマーケットで手に入れることができます。
特に、正月に向けて各店舗ではさまざまな種類の正月飾り用の材料を取り扱っています。
また、オンラインショップでも購入可能で、自宅で手作りするためのキットも販売されています。
正月飾りを飾る際に遵守すべき伝統的なルールはありますか?
正月飾りを飾る際には、いくつかの伝統的なルールがあります。
たとえば、門松は家の正面に向かって右側が高くなるように設置します。
また、しめ飾りは神聖な場所を示すため、清潔で目立つ場所に飾ることが望ましいです。
伝統的な意味を尊重し、適切な位置に飾ることが大切です。
正月飾りを長持ちさせるための保管方法は何ですか?
正月飾りを長持ちさせるためには、取り外した後に適切な保管方法が重要です。
天然素材で作られた飾りは乾燥を防ぐために、風通しの良い場所に保管すると良いでしょう。
湿度が高すぎるとカビが生える可能性があるため、適度な湿度の場所を選ぶことが重要です。
使用しない期間は、直射日光や埃が当たらないように保管してください。
正月飾りはどのような願いや祈りを込めて飾られますか?
正月飾りは、新年の幸運、家族の健康、事業の繁栄など、さまざまな願いや祈りを込めて飾られます。
これらの飾りは、新年を清らかな気持ちで迎え、災いを避けるための象徴とされています。
また、家族や地域の安全と幸福を願う意味合いもあり、年の始まりを祝う重要な役割を果たしています。
正月飾りの現代的なアレンジやトレンドにはどのようなものがありますか?
正月飾りの現代的なアレンジやトレンドには、シンプルでスタイリッシュなデザインが増えています。
伝統的な素材を用いつつも、モダンなインテリアに合わせやすい配色や形状が取り入れられています。
また、コンパクトサイズでスペースを取らない飾りや、洋風の要素を取り入れた飾りも人気です。
これにより、伝統的な正月飾りを現代の生活スタイルに合わせて楽しむことができます。
まとめ
正月飾りの飾り方や飾っている期間についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
正しい飾り方をするとより美しく静かな佇まいを魅せる正月飾り。
年神様を気持ちよくお迎えし、正月を過ごしてくださいね。
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