書き初めは新年の抱負や目標を言葉にする日本の伝統的な行事です。
多くの場合、簡潔で象徴的な言葉や熟語が使われ、個人の希望や願いを表現します。
この記事では、書き初めに適した言葉を異なる文字数で紹介し、それぞれの言葉の意味を解説します。
例えば、「健康第一」や「前進」など、一年の始まりを象徴する言葉が挙げられます。
さらに、書き初めに特に推奨される言葉も紹介し、新年のスタートを心強くサポートします。
自分の新年の目標や希望に合った言葉を見つけ、書き初めで表現してみてはいかがでしょうか。
書き初めで人気の言葉18選とそれぞれの意味!
書き初めに使われる言葉の文字数は基本的には二文字から四文字ほどです。
書かれる言葉の多くは目標や抱負で使えるものばかりです。
一文字や五文字の言葉も使われている場合もあります。
そんな書き初めの言葉を一文字のものから順に解説していきます。
一文字の書き初めに人気の言葉3選!
書き初めにおすすめの一文字の言葉を3つご紹介します。
漢字を一つ書くだけの非常にシンプルなものですが、だからこそその一文字に目標達成への意気込みを込めたいですよね。
言葉「夢」
「将来の夢に向かって進む」という意味で使われています。
「自分の夢を叶える」という意味にも通じるかと思われます。
「夢」という字を書くのは何となく気恥ずかしい思いもしますが、一年の目標や抱負を書くものですから、それに「夢」という字が当てはまるのであれば気にする必要はありません。
自信を持って書きましょう。
言葉「健」
「病気や怪我なく健康に過ごせますように」という意味で使われています。
1年間無事で健康的に過ごしたいという方がほとんどだと思います。
言葉「挑」
「目標達成のために挑む・挑戦する」という意味で使われる言葉です。
何か挑戦してみたいことがある方は、その意気込みや成し遂げるための願掛けとして書き初めに書くのはいかがでしょう。
二文字の書き初めに人気の言葉3選!
続いて、書き初めのおすすめの二文字の言葉をご紹介します。
二文字の言葉を入れるので字のバランスには気を付けなければなりません。
二つの言葉をバランスよく、見栄えが良くなるように書きましょう。
言葉「万福」
書き初めではおすすめの言葉としてよく挙げられる言葉です。
多くの福を表す言葉で、「たくさんの幸せが訪れますように」という願いを込めて使われています。
言葉「飛翔」
「空へ羽ばたく」という意味で、こちらも定番と言えば定番の書き初めで使われている言葉です。
何か新しいことにトライしたい方におすすめできます。
言葉「福寿」
こちらも縁起のいい言葉の組み合わせですね。
幸福と長寿を願う言葉で、「幸多く長生き出来ますように」という意味で使われています。
三文字の書き初めに人気の言葉3選!
書き初めで使われる言葉の中で、実は種類が少ないのが三文字のものです。
書き初めでは三文字の言葉がマイナーといよりは、三文字では縁起のいい言葉が少ないというのがその理由の様です。
なので、書き初めで使えそうな三文字の言葉を探してみました。
言葉「心技体」
精神と技術と体力全てのバランスが整った時、最大限の力を発揮できるという意味で、スポーツ界でよく使われている言葉です。
何かを極めたい、この分野で力を発揮したいという願いを込めて書き初めでも使えるかもしれません。
言葉「松竹梅」
めでたいことの象徴として使われる三つの植物を並べた言葉です。
うな重などの料理の等級を表す言葉でもありますが、松と竹と梅は寒さに耐える植物なので、慶事やお祝い事にも使われています。
めでたさの象徴なので、「今年は良いことがありますように」という願いを込めて書き初めに書くことも出来るかと思われます。
言葉「生一本」
「きいっぽん」と読みます。
「なまいっぽん」ではありません。
純粋で混じりけのないことを言いますが、ひたむきに一つの物事に打ち込むという意味もあります。
「これだけに集中して打ち込みたい」という意気込みとして書き初めに使えそうな言葉だと思われます。
四文字の書き初めに人気の言葉3選!
書き初めにおすすめの四文字の言葉の紹介です。
字数が増えれば増えるほど全体のバランスに気を配らなければならなくなるので、初心者には難しくなってくると思われます。
四文字の言葉なので四文字熟語と間違えないようにご注意ください。
言葉「家内安全」
お守りや祈願する言葉ではよく見かける言葉ですね。
「家族に病気や怪我がなく平穏に暮らせますように」という意味の言葉です。
家族の健康と平穏な一年を願いたい時に最適の言葉でもありますね。
「無病息災」と並んで、初詣の願い事で多いのもこちらの家内安全だと言われています。
言葉「身上安全」
こちらは「悪いことが起こらず平穏な日々が過ごせますように」という意味があります。
「今年は平穏無事に過ごしたい」という方におすすめの言葉です。
似たような言葉で「身体健全」「心体健全」というものがありますが、これらは体と心の健康を願う言葉となっています。
言葉「心願成就」
「心で願っていることが成し遂げられますように」という意味の言葉です。
やりたいことや成し遂げたいことがある方は、書き初めにこの言葉を使って願掛けするというのはどうでしょう。
四字熟語の書き初めに人気の言葉3選!
書き初めにおすすめの四字熟語を紹介します。
四字熟語は書き初めでも多く使われているので、レパートリーも豊富にあります。
四字熟語は四文字の成語や熟語を指す言葉の事です。
言葉「心機一転」
「何かことをきっかけにして気持ちを良い方に切り替える」という意味の言葉です。
「去年とは気持ちを切り替えて何かに挑戦したい」「新しいことを始めるために気持ちを切り替えたい」という時に書くといいでしょう。
言葉「一生懸命」
ありきたりな言葉ですが、書き初めにも合う四字熟語の一つです。
「物事に真剣に取り組む」という意味で使われています。
何か取り組みたいことや頑張りたい目標がある場合にその意気込みとして書くことにも使えます。
言葉「無病息災」
「病気になることなく健康な一年を過ごしたい」という方におすすめの言葉です。
「病気にならずに無事に過ごすこと」という意味の四字熟語で、健康祈願ではメジャーなものに入ります。
「無病」は文字通り病気が無いことを意味し、「息災」は健康であることを意味する言葉です。
五文字の書き初めに人気の言葉3選!
文字数がこれまでと比べて多いため初心者には少々難しいこともあり、五文字の言葉は書き初めではあまり使われていないかも知れません。
漢文から引用されているもののほうが多いため読み方も難しいのですが、書けたらかっこいいし、飾っても絵になります。
言葉「日日是好日」
「にちにちこれこうじつ」と読みます。
禅から生まれた言葉で、「毎日が穏やかに続く」という意味の言葉です。
書き初めで書かれる場合には「今年一年は穏やかな毎日を過ごしたい」という願いが込められています。
言葉「光陰如流水」
「こういんりゅうすいのごとし」と読みます。
意味は「光陰矢の如し」と同じで「月日が経つのは早い」ということです。
この言葉を書く時は「月日が経つのは早いから、日々をダラダラ過ごして無駄にしないようにしよう!」という意気込みを込めて書いてみましょう。
言葉「水急不月流」
「みずきゅうにしてつきをながさず」と読みます。
意味は「水の流れが速くなっても水面に映った月は流されることはない」というものです。
協調性が重要視されていますが、時には自分自身の意見も持つことも大事です。
「周囲に流されず自分の信念をしっかり持ちたい」という意思表示として書くのはいかがでしょうか。
書き初めの意味と由来は?
書き初めの意味や由来について詳しく考察してみましょう。
書き初めは、新年の目的や意志を明示する手段として行われるようです。
さらに、1月2日にこの活動をすると、筆跡が向上するとの俗信も存在します。
このような信念があるのは、新年に迎える年神がどんど焼きの煙と共に天界に戻るとされているからです。
炎が高く上がるほど、筆跡が上達するとも言われています。
書き初めの起源は平安時代の宮廷行事に遡るとされ、新年の最初に取る水(若水)で墨を作り、吉方に向かって祝詞や詩を書いていたようです。
寺子屋の普及により、江戸時代には一般の人々にも広まり、教育の一環として親しまれるようになりました。
今日でも、宮内庁では「吉書初め」や「筆はじめ」という形で、この伝統が続いているようです。
子供に説明する時の簡単な言い換え方
子どもたちが「書き初めって何?」と質問したら、どう説明するか簡単に言い換えてみましょう。
・書き初めって何?
書き初めって、新年がスタートしたら、紙に文字や絵を描く特別な時間なんだよ。保育園でも、墨を使ってやってみるんだよ。
なんで書き初めするの?
書き初めは、この1年で成し遂げたいことや、上手になりたいことを紙に書いてお願いする時間なんだ。
書き初めはいつするの?
新年が始まった翌日、1月2日にするんだよ。昔から、この日にやると字がきれいになるって言われてるから、その日が特別なんだ。
「抱負」や「目標」といった大人の言葉はちょっと難しいかもしれないので、「がんばりたいこと」や「マスターしたいこと」と言い換えれば、きっと子どもたちも理解しやすいです。
こんなふうに、シンプルな言葉で説明すると、子どもたちも書き初めに興味を持ってくれるかもしれません。
書き初めを書くときのコツやポイントは?
書き初めを書くにあたって重要なポイントは文字をバランス良く書くことです。
文字数が多い場合、全体のバランスが悪いと歪んだような並びになってしまい途端に見栄えが悪くなってしまいます。
もちろん文字をきれいに書くことも大切なポイントです。
字をきれいに書くには「とめ・はね・はらい」の三つをしっかり意識すればきれいな仕上がりになります。
そのためには何度も練習を積み重ねていかなければなりません。
特に書き初め用の紙は半紙と比べると大きめなので、大きな紙で書くことに馴れる必要も出てきます。
また、机の上で書くよりは新聞紙を広げた床の上で書いた方が、紙全体を見下ろしながら書けるのでいいとされています。
以上の要点をまとめると
ということになります。
全体をバランスよく書くためのポイントはというと次のようになります。
この二つのポイントを抑えればバランスよく書くことができるはずです。
書き初めに関するよくある質問
書き初めとは何ですか?
書き初めは、新年が始まった際に行う習字の一形式であり、新年の抱負や願い事、吉祥の言葉などを美しい筆跡で表現します。
この習慣は日本をはじめ、中国や韓国などでも行われています。
新年の新しいスタートを意味する文化的な行事です。
書き初めの適切なタイミングはいつですか?
書き初めは一般的に新年が始まった1月1日から7日までの間に行われることが多いです。
ただし、学校や習字教室では、年が明けた後に実施される場合もあります。
タイミングは団体や家庭、個々の習慣による部分も大きいです。
書き初めで使う筆や墨は何がおすすめですか?
書き初めで使用する筆や墨は、個々の好みや習熟度によりますが、一般的には中硬の筆と、しっかりとした黒さを持つ墨がおすすめです。
高品質なものを使うことで、美しい筆跡を引き出しやすくなります。
書き初めに選ぶ言葉はどうすれば良いですか?
書き初めで選ぶ言葉は、その年の抱負や願いを込めたものが一般的です。
また、縁起の良い四字熟語や句読などもよく用いられます。
選ぶ言葉は個々の心情や目標に合わせて選ぶと良いでしょう。
書き初めの作品はどう保存すれば良いですか?
書き初めの作品は乾燥した状態で平らな場所に保管することがおすすめです。
可能であれば専用の習字用フォルダーに入れると、長期間美しい状態を保つことができます。
湿度が高い場所は避け、直射日光も避けることで色あせを防ぎます。
書き初めの練習はどうすればよいですか?
書き初めの練習には、一般的には習字の教本や専門の講座が有用です。
これらのリソースは、基本的な筆の持ち方から、美しい字を書くためのテクニックまで詳しく解説しています。
また、オンラインでも多くの習字関連の教材が公開されているので、気軽に練習を始められます。
書き初めの際、服装や場所に注意すべき点はありますか?
書き初めを行う際の服装は、動きやすく、インクが飛び散っても大丈夫なものが望ましいです。
場所に関しては、床やテーブルが汚れにくい素材であるか、新聞紙などで保護することが推奨されます。
また、よい作品を作るためには、静かで集中できる場所が最適です。
書き初めの作品を飾る場所はどこがいいですか?
書き初めの作品は、リビングルームや玄関、寝室など、自分や家族がよく目にする場所に飾ると良いでしょう。
作品に込めた願いや目標を常に思い出させ、その年の行動にポジティブな影響を与える可能性があります。
書き初めを子どもと一緒にする際のポイントは?
書き初めを子どもと行う場合、最も重要なのは楽しさを優先することです。
子どもが自分で考えた言葉や絵を自由に表現できる環境を作ると、興味を持って取り組みやすくなります。
また、基本的な筆の持ち方などは教えつつも、完璧な作品を目指すよりも、プロセスを楽しむことが大切です。
書き初めは何歳から始められますか?
書き初めは特に年齢制限はありません。
幼児でも簡単な絵や文字を書くことから始められます。
また、高齢者でも新年の抱負や願いを表現する素晴らしい手段となるため、年齢を問わず幅広い層におすすめです。
まとめ
この記事でおすすめした言葉以外にも書き初めに合う言葉はたくさんあります。
定番の言葉を書くのもいいですが、自分の目標や抱負に合った言葉を書くのが一番です。
書き初めを書いてみようかなという方は、是非自分でも目標や抱負に合った言葉を探してみてください。
特に四字熟語の辺りは「そういう意味があったのか」と意外な発見もあって楽しいですよ。
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