今回は節分の飾りはいつまで飾るのか、そもそも節分の飾りの意味や由来はどうなっているのか、飾ると行ってもどこに飾るのかを解説して参ります。
節分の飾りはいろいろとありますが、お正月飾りと違って飾る期間や飾り物の種類などの情報がよくわかっていないという方も多いと思います。
飾りがあることは知っていても、詳細の部分になると急にあやふやになってしまうのです。
そこで、ここではそのあやふやになっている部分を明確にするために情報を集めつつまとめていきましょう。
節分の飾りはいつまで飾るの?
結論を記載すると、地域の風習によってバラバラなのでそこの地域に合わせるしかないが答えになってしまいます。
実際に始まる期間についてもバラバラで、筆者が調べた始まりと終わりの期間は以下のようになっていました。
・節分当日だけ
・節分当日から2~3日ぐらい
・節分から雨水(2月19日ぐらい)まで
・小正月である1月15日から節分の日まで
・節分の日から2月いっぱい
・丸1年間ずっと
このように多種多様な状態だったので、「○月×日に終わり!」と断言できる状態にはありません。
当日だけというのもあれば、2日から3日程度という答えもあり、さらには2月いっぱいから雨水までと本当にバラバラです。
同じ県でもちょっと地区がずれると節分の風習が違うというパターンもあったので、大きな引っ越しではないという方でも注意した方がいいでしょう。
都会になればなるほどこういった風習は一気に廃れますが、長閑な地方になるとこれらの風習がガッツリ残っているというパターンもありますので、引っ越し先でそこで馴染む予定の方はこういった風習をしっかりと理解した上で、一緒に盛り上がるようにしましょう。
筆者が昔いた地方でも、こういった風習をしっかりと守れていないと井戸端会議でいろいろと言われるというケースを本当に見たことがあるので、しっかりと情報収集をしてその地域での期限を守ることからスタートしてください。
節分の飾りはいつから飾るの?
これも先ほど述べたように地域の風習によってバラバラなのでそこの地域に合わせるしかないが答えになってしまいます。
もう一度筆者が調べた期間について記載すると、
・節分当日だけ
・節分当日から2~3日ぐらい
・節分から雨水(2月19日ぐらい)まで
・小正月である1月15日から節分の日まで
・節分の日から2月いっぱい
・丸1年間ずっと
と、なっています。
始まりだけを見ると小正月と節分当日というのが多そうですが、それ以外の風習も存在している可能性が高いので、まずは調べてから対応するといいでしょう。
こればかりはインターネットやSNSで調べても出てこないということが多いので、地元の方に尋ねるといった労力が必要になってきます。
節分飾りの意味や由来は?
節分飾りについては別記事にいろいろとまとめたものがありますので、その情報を再度統合しつつまとめます。
柊鰯
『柊鰯』は『節分いわし』や『焼嗅(やいかがし)』という呼ばれ方もしています。
まず、いわしは焼くときに煙が出るのでその煙を鬼が嫌うとされています。
そしてその臭いも強烈なので、それもまた鬼が嫌うとされているのです。
セットで用意されている柊の葉っぱは尖っているので鬼の眼を刺すという魔除け・厄払いの効果があるとされているようです。
また、いわしは漢字で『鰯』と書くように魚として傷みやすいため、むしろ体内の『陰の気を消す』効果があるという情報もありました。
このように厄払い・厄除けといった意味がふんだんに込められているのが『柊鰯』なので、縁起物を多く好む昔の日本では重宝されていたのでしょう。
この『柊鰯』の風習は一部地域限定ではありますが、鰯を何らかの形で節分で用いるという風習は日本各地でありましたので、節分が本格的に始まったとされる室町時代には鰯が厄除けに良いという考え方が全国レベルで広まったのだと思われます。
鬼ぐい
これは愛媛県に残っているといわれる風習で、タラノキに鰯の頭とトベラをはさむ『鬼ぐい』と呼ばれるものを戸口につるすという風習になります。
ネットで検索すると節分の鬼ぐいではなく別のものがヒットする可能性がかなり高く、知名度としてはかなり低めです。
地域によっては『鬼バラ』と呼んでいるようですが、意味としては魔除けとなっています。
由来については正直不明ですが、かなりの歴史があるのではないでしょうか。
目籠
目籠とは昔の人が持ったり背負ったりする竹かごの事です。
この竹かごを逆さまにして竹竿につるし、そこに鰯の頭を大豆の枝に刺したものとヒイラギ・グミの枝を束ねたものを玄関にさして近寄らせなくさせるという情報がありました。
他にも、竹かごにハナノキとビンカを結び付けて竹竿に吊るして軒先高くに掲げて鬼を払うとか、竹かごにまつわる節分の風習が日本国内にあちこちあるようです。
これは竹かごに意味があるというよりは、それに用いるもの達に厄除けや魔除けの効果があると考えた方がいいでしょう。
由来も残念ながらわかりませんでした・・・
護符
いわゆるゲームにもよく登場するあの『護符』を節分になったら用意する地域もあるようです。
長野県上伊那での護符は5cm角程度の紙片に『かにかや』と書いた護符で、この護符を家や便所・土蔵・納屋等の出入口の戸などの貼り付けると鬼が迷ってこれなくなるという効果があるとされていたようです。
他にも岐阜県では五芒星を描いた『鬼札』を用意するとか『十三月』と書いた護符を用意するとかいろいろな風習がありました。
護符も基本的には邪を払うというよりもよこしまなものを近寄らせなくするという意味合いが強いと思われますので、こちらもカテゴリー的には魔除けや厄除けとして用いられていたのでしょう。
これも由来がわかりませんでしたが、おそらくは室町時代ぐらいから続いていると思われます。
節分の意味や由来は?
節分の意味を理解するには、その由来は遍歴を知る必要があります。
ちょっと長いお話になりますが、お付き合い願います。
節分の由来
まず、節分は中国の風習を由来としており節分のような何かはそういった風習が入って日本でも広まりました。
この節分の前身が広まったのは平安時代、または平安時代よりも前と言えるでしょう。
次に先ほど取り入れた中国の風習を日本独自にアレンジした追儺や儺(だ、な)、大儺(たいだ、たいな)、駆儺や鬼遣(おにやらい)、儺祭(なのまつり)、儺遣(なやらい)と呼ばれる旧暦の12月30日に疫鬼や疫神を払う儀式になります。
そしてここで追い払う対象は病気や汚れ、そして煩悩などのマイナス要素をもたらす存在であり、それを昔の人は鬼としていました。
そして、これが今の節分に通じる儀式です。
こちらの儀式は平安時代に行われていたと言われており、年越しの儀式としての祭事だったのですが、季節の分かれ目である節分にも行われるように変化していったと言われています。
そのことから、日本古来の節分はこの風習が始まった平安時代と考えることも可能なのです。
ガッツリと豆まきの描写および記録が出てくるのは『看聞御記』や『花営三代記』などの史料であり、その史料が正しければ1337年から1392年の南北朝時代以降に行われたと考えられているようです。
平安時代では散米と称して米を撒く儀式だったようで、豆まきに転ずるのはそこからかなりの時が必要になります。
具体的には室町時代の応永32年正月8日(1425年1月27日)に行ったという記載がありましたので、おそらくこれが豆まきをしたという風習として一番古いものと言えるでしょう。
節分の豆まきおよび節分の意味について
もともと季節の変わり目には邪気(鬼)が出ると昔の人達は考えていたので、その鬼を追い払うための儀式が追儺、そして節分となります。
その考え方はずっと変わっておらず、いつしかその鬼を追い払うための武器が米から豆に変わったという形です。
なんで豆なのかというと、豆にはお米と同様『穀物には生命力と魔除けの呪力がある』と言われていたこと、そして語呂的に魔を滅する『魔滅』に通じるとされていたからでしょう。
また、仏教では鬼は煩悩の意味もあり、その煩悩を追い払うためにも豆をまくという考え方もありました。
結論として、古代の日本から続く風習が節分で、豆まきは邪を払う性質があるとされており、病気や煩悩などのマイナス要素を追い払う&来なくさせるといった意味が込められていると言えるでしょう。
節分飾りはどこに飾る?
柊鰯などの節分飾りは基本的に玄関や扉や戸といった出入りをする場所に設置します。
これはどのタイプの飾り物でもほとんど一緒であり、それは用途が『厄除け』や『魔除け』だからです。
要するに、潜入できる可能性がある場所に設置して入ってこられなくするのが節分飾りという事になります。
ただし、飾る位置に関してもその地域の風習で変わってくる可能性があるので、自己判断せずに調べた方がいいでしょう。
節分飾りの処分の仕方は?
基本的にこれは正月飾りと同じように扱うべきです。
つまり、神社などでお焚き上げしてもらうのが正解となっています。
事前に神社側に確認をしてお焚き上げが可能かどうかを調べておきましょう。
絶対にやってはいけないのが、自宅の庭で燃やすという行為です。
これは高確率でトラブルになるので、絶対にやめてください。
お焚き上げができないという方は白い紙で包んでから塩をまぶしてお清めをしてから捨てれば問題ないでしょう。
節分に関するよくある質問まとめ
節分とはどのような意味がありますか?
節分は、日本の伝統行事で、季節の変わり目、特に冬から春への移行を象徴する日です。
もともとは立春の前日を指し、新しい季節の到来を祝い、悪い霊を追い払い福を呼び込むための行事とされています。
現代では、特に豆まきや恵方巻きを食べることで知られています。
豆まきの正しいやり方はどのようなものですか?
豆まきでは、まず家の中で、福は内、鬼は外と唱えながら豆(大豆)をまきます。
これは、福を家に招き入れ、悪い霊を追い払う意味があります。
一部の地域では、家族の年齢の数だけ豆を食べる習慣があり、これには一年の健康を願う意味が込められています。
恵方巻きとは何ですか、また、どのように食べるのが正しいのですか?
恵方巻きは、節分に食べる太巻きのことで、その年の恵方(吉方位)を向いて、無言で一本まるごと食べると良いとされています。
恵方は毎年変わるため、事前にその年の恵方を調べておく必要があります。
この習慣は、無言で食べることにより、願い事が叶うという信仰に基づいています。
節分の日に食べるものとして他にどのようなものがありますか?
節分の日には、豆まきの後にその豆を食べるのが一般的です。
また、恵方巻き以外にも、その年の恵方を向いて食べると縁起が良いとされる各種の料理やスイーツがあります。
地域によっては独自の節分料理があり、例えば関西地方では節分の日にお神酒やイワシの頭を飾った料理を食べる習慣があります。
節分にはどのような飾り付けをするのが一般的ですか?
節分には、家の入り口にイワシの頭とヒイラギの葉を飾ることが一般的です。
これは、悪い霊がイワシの頭のにおいやヒイラギの葉の尖った形に怯えて近づかないという古い信仰に基づいています。
また、一部の地域では、福豆や恵方巻きなどを飾ることもあります。
これらの飾り付けには、家族の健康や一年の幸運を願う意味が込められています。
節分の豆まきで使う豆はどのような種類が適していますか?
節分の豆まきには、一般的に乾燥した大豆を使用します。
これは「福豆」とも呼ばれ、収穫した豆を翌年の節分まで保管して用います。
市販の節分用の豆もあり、これらは通常、焙煎されているため食べやすくなっています。
豆まき後に豆を食べる習慣があるため、食用に適したものを選ぶことが重要です。
節分における豆まきの由来は何ですか?
豆まきの由来は古く、鬼や悪霊を払い、福を呼び込むための儀式として行われてきました。
豆はその生命力の強さから「魔除け」の意味を持ち、これをまくことで邪悪なものを追い払い、家庭に福をもたらすとされています。
また、豆を食べることで健康や福を身につけるという意味合いも込められています。
節分で恵方巻きを食べる風習はいつ頃から始まったのですか?
恵方巻きを食べる風習は、もともと関西地方の特定の地域で行われていたものが、1990年代にコンビニエンスストアの販促活動を通じて全国に広まりました。
恵方巻きはその年の「恵方」を向いて無言で食べることで、その年一年の幸福を願うという意味が込められています。
子供に節分の意味を教える良い方法はありますか?
子供に節分の意味を教えるには、実際に豆まきの儀式に参加させることが効果的です。
また、節分に関する絵本や物語を読むことで、楽しく学べます。
子供たちが参加する豆まきイベントや、地元の神社での節分祭りへの参加も、節分の意味を理解するのに役立ちます。
節分の日に特別な祈りや儀式を行うことはありますか?
節分の日には、豆まき以外にも特別な祈りや儀式が行われることがあります。
多くの神社では節分祭が開催され、福を呼び込むための祈祷やお祓いが行われます。
また、家庭内で節分の日に特定の祈りを捧げる習慣を持つ家庭もあり、家族の健康や幸福を願う言葉を唱えることが一般的です。
まとめ
以上、いかがでしたか。
今回は節分の飾りはいつまで飾るのかを調査しつつ、節分本来の意味や由来、節分飾りはどこに飾るのかも調べました。
○節分の期間は風習によって大きく違うので要注意!
○節分飾りも地域でかなり違うので要注意!
○由来を調べると節分の歴史がわかる!
いろいろと調べましたが、かなり面白い情報が満載でした。
節分の飾りの種類も豊富であり、鰯を使うところがいろいろとあったのは面白い情報です。
鰯を節分に食べるという風習も一部地域ではあったので、想像以上に節分と鰯のつながりは強いです。
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