七福神はそれぞれご利益がある神様の集合体でありますが、布袋様はその中でもどのようなご利益をもたらしてくれるのか、具体的に答えられる人は少ないと思われます。
今回は布袋様とはどのような由来や意味のある神様なのか、読み方や見た目の特徴やご真言についても調査して参ります。
置物でもよく見かける布袋様。
由来を辿ってみると面白い神様の一つですよ。
- 布袋様の意味や由来は?
- 布袋様の正しい読み方は?
- 布袋様の特徴や見分け方、持ち物について!
- 布袋様にはどんなご利益がある?
- 金運や財運を招くなら布袋様の置物を置くのがオススメ!
- 布袋様のご真言について
- どこに行けば布袋様に会える?
- 布袋様に関するよくある質問
- 布袋様とは何ですか?
- 布袋様の起源は何ですか?
- どのような姿で表されていますか?
- 信仰する際にはどのようなことに注意すればよいですか?
- 信仰するためにはどのような祈りを捧げればよいですか?
- 仏教のどの部分に属するものですか?
- 布袋様と縁起物は何ですか?
- 縁起物をお守りとして持っていても効果があるのですか?
- 特定の宗派や教団に所属する必要はありますか?
- 信仰することで得られる効果はありますか?
- 信仰することに対して批判的な見方はありますか?
- 信仰することにおいて他の宗教との兼ね合いはどうでしょうか?
- 布袋様にまつわる伝承や逸話はありますか?
- 布袋様と関連する書物はありますか?
- 布袋様が描かれた絵画や彫刻はありますか?
- 日本だけで信仰されているものですか?
- どのような芸能や文化が関連していますか?
- 同じような信仰対象にはどのようなものがありますか?
- 布袋様をイメージしたグッズや雑貨はありますか?
- まとめ
- その他の七福神ついて!
布袋様の意味や由来は?
布袋様は七福神の一柱で大きな袋を背負った太鼓腹の僧侶姿という特徴のある神様です。
この布袋様は無情息災や商売繁盛や開運といったご利益があるとされ、日本でも人気のある神様なのですが、その由来は中国の800年代から900年代の時代にいた契此(かいしまたはけいし)という名前の僧侶であるとされています。
つまり、この布袋様は神話といった架空の存在ではなく、実際にいた人が昇華されて七福神になったという特別なケースなのです。
この布袋様の元となった契此は別名定応大師(じょうおうだいし)や長汀子(ちょうていし)と呼ばれていたお坊さんで、916年に亡くなったという情報もあります。
この契此というお坊さんは様々な逸話があり、それらの逸話から死後神聖視されるようになり拝まれる対象となります。
具体的には以下のような存在だったと言われております。
・常に大きな袋を持ち歩きその袋に施しを受けていた、またこの姿から布袋の語源となる
・岳林寺というお寺に属していたという情報はあるが、基本的には一つ所に居続けることはなく放浪して貴社を求め続けた
・いわゆる太鼓腹で背は低く、どんなに寒いところでもお腹が出た半裸の状態だった
・雪が積もっている場所で横になって休んでいても、布袋様が休んでいた場所だけ一切雪が積もらなかった
・亡くなってからもあちこちで目撃情報があった
・占いの精度が非常に高かった
・「弥勒は真の弥勒にして分身千百億なり、時時に時人に示すも時人は自ら識らず」という名文を死ぬ間際に残したとされ、この逸話から菩薩の中で最上位の存在である弥勒菩薩の化身だったとされる⇒この考え方により布袋になぞらえた太鼓腹になっている弥勒菩薩が中国では安置されている
・袋の中身を見た人はおらず、質問されたときも「人々の幸福が入っている」という回答だった
このように様々な由来や生前から信仰を集めたという経緯から、契此という僧侶が布袋様として信仰されるようになり、福の神様として祀られるようになるのです。
布袋様の正しい読み方は?
布袋の読み方は「ほてい」です。
日本では超有名なギタリストかつ歌手の布袋寅泰さんがいますので、そちらから読めるようになったという人もいるでしょう。
また、布袋様は布袋尊と記載することもありますが、このときの読み方は「ほていそん」となります。
七福神はそこまで難しい読み方をする神様はおりませんので、詰まることは少ないでしょう。
布袋様の特徴や見分け方、持ち物について!
七福神はデフォルメ化して表現されることも多いのですが、あのデフォルメ化された状態はいわゆる特徴を最大限に強調している姿でもあります。
皆さんも想像しているようにまん丸のお腹に大きな袋を持っていて、福耳でにこやかな顔が布袋様です。
他の七福神と比べる場合はこのまん丸のお腹と大きな袋がポイントとなるでしょう。
軍配や扇子や杖を持った姿で表現されることもあるのですが、それは決まった姿ではないので状況によって変わると思った方がいいです。
布袋様は七福神の中で「度量の広さ」や「大量」を意味する神様であり、その大量や度量の広さを表しているのが、特徴である袋となるのです。
布袋様は人格者であり人気者であったため、どんどんと袋がお布施や喜捨によって大きくなったため、その姿から人々の感謝の気持ちや慈悲の心が詰まっている人ほど袋が多くなると多くの人が考えるようになりました。
要するに、人気者であり人から慕われて敬愛される人ほど立派な袋を持てるようになるというとてもいい見本だったのでしょう。
ちなみに、別の説ではこの布袋様が持っている袋はいわゆる堪忍袋と呼ばれるモノで、「堪忍袋の緒が切れる」という表現は布袋様の袋がきられると考えるとよっぽどのことであることがわかります。
また、恵比寿様も大きな袋を持ってお腹が大きく描かれることが多々ありますが、あちらはセットで釣り竿や魚が描かれますのでそれらがなければ布袋様であると考えてください。
布袋様にはどんなご利益がある?
七福神の中で「度量の広さ」や「大量」を意味する神様である布袋様ですが、そのご利益は多岐にわたります。
金運アップ・出世運アップ・人脈アップ・仕事運アップ・無病息災・夫婦円満・子宝などピックアップしただけでもこれだけあります。
布袋様そのものは諸国を練り歩き喜捨で生活をするようなお金とは非常に縁が遠い生活をしていましたが、たくさんの人達に幸福を分け与えたことで他の人達の金運もアップしてくれると考えられているのです。
ただし、この金運アップも誰かを助けることで授かる恩恵との事なので、ただ祈るだけですべてが手に入るとは考えない方がいいでしょう。
様々な運気が上昇する神様ですので、出世運アップや仕事運アップの効果もあるとされています。
また、布袋様は人格者であり人気者だったので子供達と共に描かれることが多く、そこから子宝といったご利益もあると言われるようになりました。
金運や財運を招くなら布袋様の置物を置くのがオススメ!
布袋様を家などに置くことで金運や財運を招くことができると言われています。
風水グッズとしてもかなり人気で、家の玄関や家の中心である床の間やリビングに置くのが一般的だと言われています。
金運や財運を強く招きたいと考えている方は金庫やお金にまつわるところに置いておくといいでしょう。
金色で出来た布袋様を置く場合は、西の方角に置くとさらに金運を招くことができるとも言われています。
玄関やリビング、お金にまつわる場所で西の方角に置くと強く金運を感じることが出来ますよ。
布袋様の置物を置くときの注意点としては、高くて清潔なところに置くようにしましょう。
汚れているところに置くと金運や財運を招くことができず、ご利益を感じることができないかもしれません。
また、布袋様を高くて清潔なところに置いたら、置いたことを忘れずに毎日感謝をすることを忘れずに過ごしましょう。
そうすることでご利益を最大限に感じることができますよ。
布袋様のご真言について
布袋様のご真言は「おん まいたれいや そわか」で、実はこれは弥勒菩薩のご真言と一緒なのです。
弥勒菩薩と布袋様は同一視されていることが、このご真言からもよくわかります。
どこに行けば布袋様に会える?
布袋様を含めた七福神を祀る地域というのは非常に多く、その地域では高確率で布袋様を見ることができるでしょう。
有名どころでは浅草七福神巡りで紹介される橋場寺不動院や、京都の七福神巡りで紹介される萬福寺です。
個人的に異質かつ特殊な萬福寺はとても興味があるお寺です。
ここは儀式礼法から精進料理までほとんどが中国様式で一般的なお寺とはかなり異なります。
京都でお寺巡りをしている人がここにたどり着くとそのインパクトで忘れられないお寺になること間違いなしです。
橋場寺不動院は奈良東大寺建立に携わった高僧良弁僧正の高弟寂昇上人によって開創されたお寺で、その歴史は古く760年には建立されたと言われております。
ただし、布袋様の歴史はそこまで古くはないのでお寺ができた後にこの像もできたのでしょう。
実際にこの橋場寺不動院みある布袋尊像は江戸後期のモノと考えられています。
布袋様に関するよくある質問
布袋様とは何ですか?
布袋様とは、仏教において福を授ける仏の一つであり、財宝・幸福をもたらすと信仰されています。
また、布袋尊(ほていそん)や布袋明王(ほていみょうおう)とも呼ばれます。
布袋様の起源は何ですか?
布袋様の起源は、中国の福徳神・蓮華生大士(れんげしょうだいし)が元とされています。
蓮華生大士は、財宝を持つ袋を背負い、人々に恵みを与える神として信仰されていました。
この信仰が日本に伝わり、布袋様として広まったとされています。
どのような姿で表されていますか?
布袋様は、太ったお腹を持ち、袋を背負った姿で表されます。
袋には財宝や幸福が入っているとされ、その袋を開けることで福を得ることができるとされています。
また、手には錫杖を持ち、座禅を組む姿もよく見られます。
信仰する際にはどのようなことに注意すればよいですか?
布袋様を信仰する際には、あくまでも信仰の対象として捉え、偏った執着心を持たないように注意することが大切です。
また、布施や節制を心がけ、人々の幸福や社会の発展に貢献することが、布袋様に対する最高のお返しとされています。
信仰するためにはどのような祈りを捧げればよいですか?
布袋様に対する祈りには、具体的な決まりはありません。
ただ、自分自身や周りの人々の幸福を祈り、布施や節制を心がけることが大切です。
また、布袋様をお祀りする場合には、清潔な場所に安置し、定期的にお参りすることが望ましいとされています。
仏教のどの部分に属するものですか?
布袋様は、仏教の菩薩や如来などと同様に仏教の一部として位置づけられます。
しかし、布袋様は元々、中国の民間信仰から日本に伝わった神であるため、仏教に取り入れられた比較的後期の信仰対象とされています。
布袋様と縁起物は何ですか?
布袋様と縁起物には、縁起の良いものが多くあります。
例えば、金色や黄色を基調とした物、お腹の大きな動物(豚や猫など)、袋をモチーフにした物、その他にも開運・招福・商売繁盛などを象徴する物があります。
縁起物をお守りとして持っていても効果があるのですか?
布袋様と縁起物をお守りとして持つことによって、心の安定や前向きな気持ちを持つことができることがあります。
また、良い縁起が訪れることで、気分が上がり、ポジティブな方向に向かうことが期待されます。
ただし、あくまでもお守りは信仰の助けとなるものであり、神仏のご加護を受けるためには、あくまでも自己努力が大切です。
特定の宗派や教団に所属する必要はありますか?
布袋様を信仰する際に、特定の宗派や教団に所属する必要はありません。
個人的な信仰や家庭での信仰も可能です。
ただし、布袋様を含め、仏教における信仰や宗教行為に関する知識を深めることで、より豊かな信仰生活を送ることができます。
信仰することで得られる効果はありますか?
布袋様を信仰することで得られるとされる効果には、商売繁盛や家内安全、厄除けなどの幸福や成功をもたらすことが期待されます。
また、布施や節制を心がけることにより、道徳的な教えを身につけることができるとされています。
ただし、あくまでも信仰は個人的なものであり、効果については人によって異なる場合があります。
信仰することに対して批判的な見方はありますか?
宗教に対する批判や否定的な見方は存在しますが、個人の自由な信仰に対して批判的な見方はあまり見られません。
ただし、信仰が自己中心的なものになり、周りへの迷惑や社会的問題を引き起こすことは問題視されることがあります。
また、宗教的な行為が健康や安全に影響を与える場合には、医療や専門家の助言を受けることが大切です。
信仰することにおいて他の宗教との兼ね合いはどうでしょうか?
布袋様を信仰することにおいて、他の宗教との兼ね合いは、個人の信仰によって異なります。
一般的には、仏教の信仰に基づくものであるため、仏教との兼ね合いが考えられます。
また、神道や民間信仰との組み合わせで信仰する場合もあります。
ただし、宗教や信仰を選択することは個人の自由であり、他者の信仰を尊重することが大切です。
布袋様にまつわる伝承や逸話はありますか?
布袋様には、豊かさや幸福を象徴するさまざまな逸話や伝承があります。
例えば、「布袋と釈迦が財布を交換した話」や、「布袋が貧しい老夫婦に豊かさを与えた話」などが知られています。
また、「夢の中で布袋に出会い、幸運を授かる」といった話もあります。
これらの逸話や伝承は、布袋様が福をもたらす神であることを象徴するものとされています。
布袋様と関連する書物はありますか?
布袋様と関連する書物には、例えば「布袋集」や「布袋縁起」などがあります。
これらの書物には、布袋様に関する逸話や信仰のポイント、布袋様を信仰する際の行事や祈り方などが記されています。
また、仏教の経典にも布袋様に関する記述がある場合があります。
布袋様が描かれた絵画や彫刻はありますか?
布袋様が描かれた絵画や彫刻は、日本の美術や工芸品に多く見られます。
特に、江戸時代には、布袋様をモチーフにした絵画や陶器、漆器、織物などが盛んに作られました。
また、布袋様を描いた浮世絵や彫刻もあります。
これらの作品には、布袋様が福をもたらす神であることを表現するさまざまな意匠が使われています。
日本だけで信仰されているものですか?
布袋様は、日本だけで信仰されているものではありません。
中国、台湾、韓国、ベトナムなど、アジアの一部の地域でも信仰されています。
ただし、それぞれの地域で信仰される布袋様は、風習や形態が異なる場合があります。
どのような芸能や文化が関連していますか?
布袋様には、日本の伝統芸能や文化に多く関連しています。
例えば、能や歌舞伎の演目には、布袋様が登場するものがあります。
また、落語や浪曲、狂言などの演目にも、布袋様を題材にしたものがあります。
さらに、江戸時代には、布袋様をモチーフにした遊びや競技が盛んに行われました。
これらの文化や芸能は、布袋様が広く愛される存在であることを示しています。
同じような信仰対象にはどのようなものがありますか?
布袋様と同じような信仰対象には、招福や厄除けなどの幸福をもたらす神や仏があります。
代表的なものとしては、七福神、えびす様、弁財天、観音菩薩、地蔵菩薩などが挙げられます。
また、中国の民間信仰に由来する神仏や、神話や伝説に登場する神や妖怪なども、同じような信仰対象として位置づけられる場合があります。
布袋様をイメージしたグッズや雑貨はありますか?
布袋様をイメージしたグッズや雑貨は、日本の伝統工芸品やお土産店などで多く見られます。
代表的なものとしては、布袋様の顔が描かれたお守りや絵馬、お札、陶器や漆器、織物などがあります。
また、布袋様をモチーフにしたキーホルダーやストラップ、Tシャツなどのアパレルグッズ、お菓子や食品なども販売されています。
これらのグッズや雑貨は、布袋様が福をもたらす神であることを象徴するものとされています。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか。
今回は布袋様とはいったいどのような存在なのか、由来はどうなっているのか、ご利益はどうなっているのかを記載して参りました。
布袋様は実在したお坊さんが由来となっているというなかなか珍しい神様で、その名残が中国にもしっかりと残っているのが面白いところです。
特に、弥勒菩薩と同一視されているということはご真言からも見えてくるので、ちょっとした豆知識としても使えるでしょう。
その他の七福神ついて!
布袋様の他にあと6人の七福神が存在します。
ここでは布袋様以外の七福神の意味や由来などについてまとめていますので、ぜひチェックしてみてください。
とても参考になると思いますよ。
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