七福神の中でもインパクトがちょっと薄く忘れてしまいがちな福禄寿様ですが、その姿を皆さんは確実に見たことがあるはずです。
今回はこの福禄寿様とはどのような存在なのか、その名前や由来や意味を解説しつつ、見た目の特徴や見分け方、読み方やご真言についても記載して参ります。
福禄寿様と寿老人様の見分け方の違いがよくわからないという方には違いも解説しておりますので、そちらもご覧ください。
- 福禄寿様の意味や由来は?
- 福禄寿様の読み方
- 見た目の特徴や見分け方は?
- どんなご利益がある?
- 福禄寿様と寿老人様の見分け方の違い
- 福禄寿様のご真言
- 祀っている寺院はどこ?
- 福禄寿に関するよくある質問
- 福禄寿とは何ですか?
- 福禄寿の由来は何ですか?
- 福禄寿はどのように表されますか?
- 福禄寿はどのような祈願をするのに適していますか?
- 福禄寿を祀る場所はどこにありますか?
- 福禄寿を祀る行事やお祭りはありますか?
- 福禄寿を祀る際の参拝のマナーや作法はありますか?
- 福禄寿に関する伝説や話はありますか?
- 福禄寿以外の七福神について教えてください。
- 七福神めぐりはどのような風習ですか?
- 七福神めぐりで神社や寺院を回る際に注意すべきことはありますか?
- 七福神めぐり以外にも、福禄寿を祀る場所はありますか?
- 福禄寿を祀るためのお供え物は何が適切ですか?
- 福禄寿のお守りやお札はどのように使うのですか?
- 福禄寿のイメージキャラクターはありますか?
- 福禄寿の名前を使った商品やサービスはありますか?
- 福禄寿を題材とした作品はありますか?
- まとめ
- 福禄寿様以外の七福神まとめ
福禄寿様の意味や由来は?
福禄寿は七福神の一柱でその名前を形成している漢字一つ一つに意味が込められている神様です。
福禄寿の福は「幸福」を表し、福禄寿の禄は「財宝」を表し、福禄寿の寿は「長寿」を表します。
ただし、ここでいう幸福は「子孫に恵まれること」という意味がありますので注意しましょう。
この3つの願いは中国の三大宗教の一つである道教の願いであり、この道教こそが福禄寿の由来となっているのです。
いわゆるこの3つの願いを具現化した存在が福禄寿になります。
福星・禄星・寿星という三つの星を神格化して誕生した三体一組の神でもあり、南極星の化身とも表現されているので、星の化身として考えるのがわかりやすいでしょう。
ただし、この福星・禄星・寿星という三つの星を神格化した存在もそれぞれいますし、そのうちの寿星を神格化して誕生した存在が南極老人、即ち寿老人なので同一視されることもあります。
寿星は南極老人星であり寿老人でもあるし福禄寿でもあるという意見もありますので、こうなると完全に福禄寿と寿老人は同じ存在であると言えてしまいます。
また、道教の発祥となっている中国では文化大革命によってこの道教の教えや信徒がほとんどいなくなってしまったと言われており、世界レベルで見ても道教の信徒は3000万人程度と言われているのです。
主に台湾や東南アジアの華僑を中心にこの道教の教えが守られています。
豆知識として、中国ではこの福禄寿のように三体一組の神様の像がいくつか存在しているようです。
福禄寿の伝説について
七福神にくわえられている神様は様々な逸話は伝承や伝説が存在しており、福禄寿も中国で様々な伝説や逸話を残しているようです。
たとえば、占いがよく当たる大酒飲みの老人に時の皇帝が宮廷に招待したら千年に一度澄むという伝説がある黄河が澄むのを何度か見たことがあると発言して突然いなくなり、しかも南極老人星が消えていたという報告から寿星の化身である福禄寿であったという逸話もあるのです。
福禄寿様の読み方
福禄寿の読み方は「ふくろくじゅ」です。
福禄寿は福禄人と記載されることもありますが、この場合は「ふくろくじん」と読みます。
読み方そのものの難易度は低いので、読み間違えることは少ないでしょう。
見た目の特徴や見分け方は?
福禄寿の特長は長い頭と長いあごひげと大きな耳たぶです。
他にも鶴と亀をつれているとか片手に宝珠を持っているとか巻物を括り付けた杖を持っているとも言われていますが、寿老人と見分けるのはかなり難しいので注意しましょう。
福禄寿は人望や知恵が詰まっているために頭が大きく描かれることも多々あるので、頭の大きさで比べられるかもしれません。
また、不老長寿の秘薬を入れた瓢箪を携えているケースもあるようです。
長寿の象徴である鶴や亀を引き連れた姿で描かれた場合は一発でわかるのですが、いない場合は手元を見るか頭のサイズで判断するしかないでしょう。
ネット上でも「福禄寿とは」で検索すると予測変換で「福禄寿とは 容姿」と出てくるので、その姿がどのようなモノなのかが区別がつかないので調べている人が多いのだと推測できます。
どんなご利益がある?
福禄寿は招徳人望の神様として信仰されることが多いのですが、それ以外にも色々とご利益が存在します。
それは立身出世・子孫繁栄・金運アップ・人望アップ・延命長寿などです。
このご利益に授かりたいという方は信仰心を持って接するようにしましょう。
個人的な見解ですが、恵比寿様や毘沙門天や弁財天や大黒様と比べるとやっぱりマイナーな存在になってしまいますので意識して信仰している人も少ないと思います。
買い物に行くと恵比寿様や大黒様の人形や飾り物が見ることも多々ありますし、毘沙門天は戦国時代ブームなので上杉謙信の文献を探ると大量に出てきます。
しかし、福禄寿はちょっとマイナーなので筆者の目で直に見るケースは少なく、お正月のCMで七福神が登場したときに見かける程度となっています。
福禄寿様と寿老人様の見分け方の違い
寿老人と福禄寿の見分け方や存在の違いの証明はかなり難しいです。
その存在と見た目の違いについて必死に探ってみましたので、ご覧ください。
見た目の違いについて
まずは見た目の違いについて検証していきます。
寿老人は鹿をつれている、福禄寿は鶴か亀をつれているのでそれらのつれている動物から連想することが可能なのですが、七福神を記載するときはこの動物が記載されないことが多いので難易度が上がります。
福禄寿は頭がやたらと長いという逸話があるので、頭のサイズで比較するというやり方もありますが、寿老人も長い頭で記載されることも多いのでそちらで見分けることができないケースもあるのです。
後は何を持っているのかで判断するしかないでしょう。
福禄寿は宝珠や巻物を括り付けた杖を持つと言われております。
寿老人は同じように巻物を括り付けた杖を持つと言われておりますが、もう片方は宝珠ではなく団扇や桃などを持っていると言われているのでそこで見分けましょう。
つまり違いを見分ける場合は杖以外に持っているモノは何か、頭のサイズがどうなっているのかとなっております。
存在そのものの違いについて
こちらもかなり難しいです。
先ほど福禄寿とはどのような存在なのかを解説しましたが、同じ南極老人星として扱われることもあるので同一視されることも多々あるのです。
時代によってはこの南極老人星の化身とされることで同じ存在として扱い、寿老人の代わりに吉祥天やお多福といった別の神様がくわえられることもありました。
このように過去の歴史を見ても混乱していることがわかってしまうので、明確に違う存在であると現代でも言えないと思います。
福禄寿様のご真言
福禄寿のご真言は「オン マカシリ ソワカ」です。
祀っている寺院はどこ?
福禄寿を祀っている寺院は七福神巡りの中にありますので、基本的には他の七福神巡りをする中で出会うことができるでしょう。
たとえば、京都の七福神は「都七福神」と呼ばれており福禄寿は赤山禅院に存在します。
東京の七福神巡りでは谷中七福神の福禄寿を祀るお寺として東覚寺が有名でしょう。
福禄寿に関するよくある質問
福禄寿とは何ですか?
福禄寿(ふくろくじゅ)とは、日本の七福神の一人で、福徳の神、財宝の神、寿命の神を象徴する三つの神格を合わせ持った神様です。
福禄寿の由来は何ですか?
福禄寿の起源は中国にあり、仏教の守護神である三福神をモデルにしています。
その後、福徳・財宝・寿命の3つの神格を合わせた「三福合体神」として、日本にも伝わりました。
江戸時代には、商売繁盛や家内安全、長寿などを願う信仰が広まり、七福神の一人として崇められるようになりました。
福禄寿はどのように表されますか?
福禄寿は、福を象徴する袋を抱え、財宝を象徴する金棒を持ち、また、寿命を象徴する杖を手にしている姿がよく知られています。
時には、白髭でややぽっちゃりとした体型で描かれることもあります。
福禄寿はどのような祈願をするのに適していますか?
福禄寿は、商売繁盛、財運招来、健康長寿、家内安全など、さまざまな願いを叶える神様とされています。
また、縁結びの神様としても信仰されています。
福禄寿を祀ったお守りや絵馬を授かることで、これらの願いが叶うと信じられています。
福禄寿を祀る場所はどこにありますか?
福禄寿は、日本全国の寺院や神社、商店街、商業施設など、さまざまな場所で祀られています。
また、正月には七福神めぐりという行事があり、福禄寿を含めた七つの神様を巡ることが一般的です。
福禄寿を祀る行事やお祭りはありますか?
福禄寿を祀る行事としては、正月の七福神めぐりが有名です。
また、毎月17日には「福禄寿縁日」というお祭りがある寺社もあります。
福禄寿縁日では、福禄寿を祀った神社や寺院での祈祷や、特別な商売繁盛のお守りや福袋の販売などが行われます。
福禄寿を祀る際の参拝のマナーや作法はありますか?
福禄寿を祀る際の参拝のマナーや作法としては、まずは手を合わせて頭を下げ、神様にお辞儀をします。
次に、手を合わせたまま、心の中で祈りを捧げます。
最後に、手を離してからは、お賽銭を投げ入れることが一般的です。
また、訪れた神社や寺院でのマナーに加え、周囲の人々への配慮も必要です。
福禄寿に関する伝説や話はありますか?
福禄寿に関する伝説や話としては、福徳の神としての功績が多く伝えられています。
たとえば、商売がうまくいかなかった人が福禄寿を祀ったところ、急に商売繁盛になったという話があります。
また、福禄寿が長寿の神であることから、命がけの仕事をする人々が、福禄寿を祀って無事に戻ってくることを祈願することもあります。
福禄寿以外の七福神について教えてください。
福禄寿以外の七福神には、大黒天(だいこくてん)、恵比寿(えびす)、弁財天(べんざいてん)、布袋尊(ほていそん)、毘沙門天(びしゃもんてん)、福徳正神(ふくとくしょうじん)、寿老人(じゅろうじん)が含まれます。
それぞれがそれぞれの意味と象徴を持っており、七福神めぐりでは全員を巡ることが縁起が良いとされています。
たとえば、大黒天は財宝や商売繁盛をもたらす神、恵比寿は漁業や商売繁盛をもたらす神、弁財天は学問や芸能の神、布袋尊は幸福や豊穣をもたらす神、毘沙門天は戦いや勝利の神、福徳正神は福徳や幸福をもたらす神、寿老人は長寿や健康をもたらす神とされています。
七福神めぐりはどのような風習ですか?
七福神めぐりは、正月に行われる日本の風習の一つで、福徳を授ける七福神を巡るというものです。
各地の神社や寺院によって七福神めぐりの順序は異なりますが、一般的には、福禄寿、大黒天、恵比寿、弁財天、布袋尊、毘沙門天、寿老人の順で巡ります。
それぞれの神様が祀られる場所では、お守りや絵馬の授与や、特別なお祭りが行われます。
七福神めぐりで神社や寺院を回る際に注意すべきことはありますか?
七福神めぐりをする際には、神社や寺院のマナーや作法に注意するとともに、周囲の人々への配慮も必要です。
また、混雑する場合があるため、時間に余裕を持ってスケジュールを組むことが望ましいです。
また、冬場の寒さや天候にも注意が必要です。
七福神めぐり以外にも、福禄寿を祀る場所はありますか?
七福神めぐり以外にも、福禄寿を祀る場所は多くあります。
商店街や商業施設、旅館やホテル、そして一般家庭でも福禄寿を祀ることがあります。
福禄寿を祀ることで、商売繁盛や家内安全、健康長寿など、様々な願いを叶えることができるとされています。
福禄寿を祀るためのお供え物は何が適切ですか?
福禄寿を祀る際のお供え物としては、米や酒、果物、菓子、線香などが一般的です。
また、福袋や商売繁盛のお守り、長寿を願うお守りなどを神社や寺院で購入して、福禄寿に捧げることもできます。
ただし、神社や寺院によっては、お供え物に関するルールが異なる場合があるため、訪れる前に確認することが望ましいです。
福禄寿のお守りやお札はどのように使うのですか?
福禄寿のお守りやお札は、商売繁盛や家内安全、健康長寿など、さまざまな願いを叶えるために使用されます。
お守りは財布やバッグに入れたり、車の中に置いたりすることができます。
また、お札は玄関やリビングなどの目立つ場所に貼って、福禄寿の加護を受けることができます。
ただし、お守りやお札は神様への敬意を表すものであるため、大切に扱い、捨てたり売ったりすることは避けるべきです。
福禄寿のイメージキャラクターはありますか?
福禄寿に限らず、七福神のイメージキャラクターとして、ディズニーやサンリオ、サンエックスなどのキャラクターが登場しています。
福禄寿については、ディズニーの「ハピネス・イヤー」キャンペーンで登場した福禄寿のぬいぐるみが有名です。
また、サンリオからは、福徳正神や寿老人、恵比寿などのキャラクターが発売されています。
これらのキャラクターは、福をもたらす七福神を愛らしいキャラクターとして表現し、世代を超えて愛されています。
福禄寿の名前を使った商品やサービスはありますか?
福禄寿をモチーフにした商品やサービスは、日本国内で多く見られます。
たとえば、飲食店では「福禄寿ラーメン」や「福禄寿丼」など、福禄寿の名前を冠したメニューが提供されています。
また、福袋や商売繁盛のお守り、健康長寿を願うお守りなども販売されています。
さらに、福禄寿のキャラクターグッズや、福禄寿の姿をかたどった置物や絵画なども人気があります。
福禄寿を題材とした作品はありますか?
福禄寿を題材とした作品としては、絵画や彫刻、浮世絵など、美術品の分野で多くの作品が存在します。
また、小説や漫画、映画などの文学・映像作品でも福禄寿が登場することがあります。
たとえば、作家の夢枕獏さんによる「福禄寿の七つの願い」や、漫画家の松本零士さんによる「七福神」などが有名です。
また、福禄寿をモチーフにした絵本や童話も存在します。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は福禄寿について色々と調査して期待して参りました。
この福禄寿は寿老人との比較が非常に難しく、時代によっては同一視される寿老人が七福神から外されることすらありました。
寿老人とは同一視されてしまうほど見た目の比較も難しい神様ですので、手に何を持っているのかをしっかりとチェックできるようになりましょう。
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