冷凍カニを美味しく食べるためのポイントは解凍方法にあります。
冷凍カニと聞くと、「身がパサついている」「旨味がない」といったマイナスな印象の方が強いのですが、実はそれには解凍方法に問題があることが考えられます。
間違った方法で解凍してしまうと、カニの身がパサついたり、旨味がなくなってしまう原因にもなります。
「冷凍カニ=不味い」という図式が成り立ってしまうのはこのためです。
そんな「不味い」というイメージが強い冷凍カニでも正しい方法で解凍すれば美味しくすることができます。
今回の記事ではその解凍方法を紹介していきます。
冷凍カニを美味しく食べるための解凍方法!
冒頭でもお伝えしたように、冷凍のカニを美味しく食べるには解凍方法がそのカギとなります。
そのポイントは以下の三つです。
2.解凍状態は8割程度
3.解凍したらその日のうちに食べる
以上が冷凍カニを美味しく食べる解凍の三原則とも言われています。
この三原則を一つずつ解説していきましょう。
涼しい場所でゆっくり解凍しなければならないのは、常温で急激に解凍してしまうと、カニの身が乾燥してしまいパサつく原因となるからです。
旨味がドリップ(冷凍の食材を解凍した際に流れ出る溶けた水)と一緒に流れ出てしまうこともあるので、ゆっくり時間をかけて解凍しなければなりません。
冷凍カニは完全に解凍してしまっても旨味が逃げてしまうので、解凍状態を8割程度にしたほうが一番美味しい状態にすることができます。
解凍した冷凍カニをその日のうちに食べなければいけないのは保存できる期間が関係しています。
ほとんどの冷凍カニは1年間程持は保管しておけますが、一度解凍したものは2日間しか取っておけません。
日が経つと風味が落ちて美味しくなくなってしまうので、食べる分だけ解凍し、その日のうちに食べきるのがベストとされています。
この他に冷凍カニは種類や部位によっては解凍に時間が掛かることがあるので、解凍時間の目安を事前に確認しておくことも大切です。
カニの種類による解凍時間の目安は
ズワイガニ…約18時間
となります。
部位の場合はこちらになります。
カットされてないタラバガニの足…約18時間
ズワイガニの足…約12時間
どちらにしても解凍に1日は掛かるとみて良いでしょう。
大きいカニや甲羅のあるカニを解凍する場合でも解凍に時間が掛かります。
なので、計画的に解凍することも美味しく食べるためのコツと言えます。
冷凍カニを急ぎで解凍する場合は?
冷凍カニを「どうしても急ぎで解凍したい!」という場合は流水解凍がおすすめです。
流水解凍のやり方
流水解凍の場合、食品保存用の袋などにかにを入れてから水を張ったボウルなどにつけておきます。
時間の目安は10分程度ですが、半解凍の状態になったら調理します。
冷たい水のままつけておけるように、なるべく水は流したままにしておいてください。
この時にカニに直接水が当たると旨味も風味もなくなってしまいますので、ビニール袋をしっかり密閉しましょう。
流水解凍の場合は7割程度の解凍で美味しく食べられます。
上の項で「電子レンジでの解凍はNG」と書きましたが、時短テクニックとして電子レンジで冷凍カニを解凍する方法はあります。
しかし、電子レンジでの解凍はやってはいけないことに変わりはないのでやめてください。
冷凍カニを冷蔵庫で解凍する場合は?
「涼しい場所」「ゆっくり解凍する」といった条件が揃っているので、冷蔵庫での解凍が一番オーソドックスと言えます。
冷蔵庫で解凍する時は冷凍カニをキッチンペーパーと新聞紙で包み、水切りパットの容器に入れてから更にビニール袋の中に入れておきます。
冷凍カニの解凍時間
かには種類や大きさによって回答時間がことなりますが、目安としては冷蔵庫解凍で8時間から12時間程度、自然解凍で3時間から4時間が目安です。
タラバガニの場合、姿で24時間・カットしていない足は24時間・カットした足は18時間がくらいで解凍できます。毛ガニは24時間、ズワイガニの姿は18時間、足は12時間くらいです。
急いでいる場合は流水で解凍できますが、流水で解凍するとかにの旨味が逃げてしまうので注意してください。
流水解凍の場合は、70%くらい解凍できたら調理します。
ボイルされたかにの場合は、このくらいの状態で自然解凍にして解凍されるのを待ちます。
焼く場合は完全に解凍できてから調理してください。
冷蔵庫での自然解凍ではどうしても時間が掛かってしまうので、時間に余裕をもって解凍しましょう。
この時に、甲羅付きの場合はかにを仰向けにするのを忘れないようにしてください。
冷凍カニを解凍した時に出る汁の対処法は?
冷凍カニを解凍した時に出る汁がドリップです。
このドリップの対処法はそんなに難しくありません。
解凍の際にキッチンペーパーと新聞紙に包んだ冷凍カニを水切りパットの中に入れておくだけで対処できます。
この状態ならビニール袋に入れた後でもドリップが漏れ出る心配はありません。
冷凍カニを解凍する時の注意点
以下の作業で冷凍カニを解凍するのはNGです。
蒸す
電子レンジで加熱する
これらの解凍方法だと旨味成分が抜けてカニが不味くなる原因となります。
特に電子レンジによる解凍は「やってはいけない解凍方法」としてよく挙げられています。
また、一度解凍したカニを再び冷凍して保存するのもやってはいけない行為です。
冷凍カニは業務用の急速冷凍機で冷凍されています。
急速に冷凍することでカニの細胞を傷つけることなく鮮度や品質を保っているのですが、通常の冷凍ではそれはできません。
家庭用の冷凍庫での再冷凍ではカニの細胞を傷つけてしまい、風味も落ちてしまうので、一度解凍したカニの再冷凍はやめましょう。
冷凍カニを解凍する時の注意点はこの他に「乾燥させない」ことも重要です。
カニの乾燥を防ぐには、新聞紙とキッチンペーパーでカニを包み、ビニール袋に入れておけば乾燥を防ぐことができます。
また、甲羅付きのものを解凍する際は甲羅を下にした仰向け状態にして解凍してください。
甲羅の部分を上にしたままだとカニ味噌が流れ出てしまう恐れがあります。
冷凍カニに関するよくある質問
冷凍カニはどうやって解凍すればいいですか?
解凍の方法にはいくつかありますが、一般的には冷蔵庫でのゆっくりとした解凍が推奨されています。
冷凍カニを冷蔵庫に移し、解凍する前日から一晩程度時間をかけて解凍すると、味や質感を損なうことなく調理できます。
冷凍カニはどのように調理すればいいですか?
調理の方法は、カニの種類や好みによって異なります。
一般的には、茹でる、蒸す、焼く、炒めるなどがあります。
また、カニの身を使ったサラダやパスタなども人気があります。
調理方法については、レシピ本や料理サイトなどで調べることができます。
冷凍カニは新鮮なカニと比べて味や質感が劣るのでしょうか?
新鮮なカニには劣るかもしれませんが、冷凍カニでも十分な味と質感を楽しめます。
冷凍保存によって、カニの味や栄養素は一部失われる可能性がありますが、正しい解凍方法と調理法を選ぶことで、十分な美味しさを楽しめます。
冷凍カニはどのように保存すればいいですか?
冷凍保存する場合は、密閉された袋や容器に入れて冷凍庫に保存してください。
凍結後は、カニが風味を損なわないように、冷凍庫の温度が-18℃以下になっていることを確認し、なるべく早く使い切るようにしましょう。
冷凍カニはどこで買えますか?
スーパーや魚市場、インターネットの通販サイトなどで購入できます。
冷凍カニの種類によって、価格や入手先が異なる場合があります。
冷凍カニはどうやって選べばいいですか?
冷凍カニを選ぶ際には、カニの種類や産地、賞味期限、原材料などに注目しましょう。
特に、産地が明示されている商品や、新鮮なカニをすぐに凍結している商品がおすすめです。また、賞味期限が長い商品は、凍結方法や品質管理に問題がある可能性があるため、避けるようにしましょう。
冷凍カニを買ったら、なるべく早く食べるべきですか?
冷凍カニを買ったら、なるべく早く食べるようにしましょう。
冷凍保存によってカニの品質は劣化するため、解凍後はできるだけ早く調理することがおすすめです。
また、解凍したカニを再度冷凍することは避け、一度解凍したカニはすぐに調理するようにしましょう。
冷凍カニの種類にはどのようなものがありますか?
冷凍カニには、ズワイガニ、タラバガニ、毛ガニ、カニかまなどがあります。
また、冷凍されたカニ足やカニ身、カニの身入りの餃子やコロッケなども販売されています。
それぞれの種類によって、味や価格が異なるため、お好みや用途に合わせて選ぶようにしましょう。
冷凍カニの価格帯はどのくらいですか?
冷凍カニの価格帯は、種類や産地、販売店によって異なります。
一般的に、ズワイガニやタラバガニなど高級な種類の冷凍カニは、1kgあたり数千円から1万円以上する場合があります。
一方、毛ガニやカニかまなど比較的安価な種類の冷凍カニは、1kgあたり数百円から数千円程度の価格帯が一般的です。
まとめ
冷凍カニを美味しく食べるには、基本的に解凍方法三原則を守ればOKです。
カニが乾燥しないようにきちんと保管しておくことも大切です。
この三原則を守って解凍すれば、「冷凍カニ=不味い」というイメージが変わるかもしれません。
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