「初午の日」というのをご存知ですか?
鰻を食べる「土用の丑の日」のように、日本には干支を元にした縁起の良い日がたくさんあります。
初午の日も様々な由来から縁起の良い日とされ、初午祭というお祭りが行われます。
今回はそんな初午についてご紹介します。
もしご存じなかった方は日本にはこんなめでたい日があるんだと知ってみてくださいね。
初午の意味や由来
初午は「はつうま」と読みます。
日本は干支にそれぞれ日が割り当てられており、初午とは2月に入って最初の午(うま)の日を指します。
稲荷社の総本山、京都の「伏見稲荷大社」がある伊奈利山(現在の稲荷山)に「宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)」が降りてきた日が初午の日であったことから、全国の稲荷神社などで宇迦之御魂神を祀る「初午祭(はつうまさい)(はつうままつり)」が行われています。
また、午は南の方角を割り当てられていることから、太陽が通る方角としてとても縁起の良いものとされていました。
さらに古来より農耕に重要な働きをした馬が重要視されていたことや、午の刻は太陽が南中する11時から13時という縁起の良い時間を指すことから、午の日は縁起の良い日とされ大切にされてきたという背景もあります。
2023年の初牛はいつ?
では2023年の初午の日は一体いつなのでしょうか。
2023年の初午の日は2月5日(日)です。
日曜なのでお祭りもさらに盛り上がりそうですね。
初午の日に行われる初午祭ですが、1点注意が必要です。
というのも神社によっては行われる日が2月の初午の日でないことがあるからです。
初午祭は初午の日じゃないの!?とややこしくなってしまいましたね。
正確にいうと新暦と旧暦の2月があり、その関係でお祭りが行われる日が変わってくるのです。
現在多くの稲荷神社では新暦の2月、つまり2月の初午の日に初午祭を開催しています。
しかし、一部の神社や寺院では旧暦の2月、つまり現在の3月に初午祭を行っているところがあるのです。
自分が行きたいと思っている神社の初午祭がいつなのか、しっかりと事前にチェックしておくことをオススメします。
初午といなり寿司の関係
初午といなり寿司にはとても重要な関係があります。
実は初午祭が行われるきっかけとなった宇迦之御魂神はお稲荷様の愛称で知られている神様です。
全国の稲荷神社ではお稲荷様をお祀りしています。
そしてお稲荷様の使い「眷属(けんぞく)」であるのが「狐」です。
稲荷神社の境内に狐が祀られているのもこのためです。
狐はいなり寿司や油揚げが大好物であることは知られていますよね。
そのため、初午祭ではいなり寿司をお供え物とする風習があります。
大きなお祭りですとわざわざ持っていくことは少なくなりましたが、小さな神社の場合、現在でもいなり寿司をお供えする場合が多いです。
また、地域によっては油揚げや白玉団子、お酒や金一封などをお供えする場合もあります。
初午祭が開催される代表的な神社は?
初午祭は全国の稲荷神社で行われますが、代表的な初午祭としてやはり外せないのが京都にある伏見稲荷大社です。
赤い鳥居が連なる神社として有名ですよね。
かつては清少納言や平清盛といった歴史上に名を残す人々も訪れたお祭りとして知られています。
伏見稲荷大社の初午祭は2月の初午の日に行われます。
また、日本三大稲荷と呼ばれている茨城県の「笠間稲荷神社」や佐賀県の「祐徳稲荷神社」、そして愛知県の「豊川稲荷」(東京に別院あり)も2月の初午に日に初午祭を行います。
その他にも稲荷神社は全国に3万か所あると言われているので、たくさんの稲荷神社で初午祭りが行われることになります。
さらにお稲荷様を祀ってはいませんが、鹿児島の「鹿児島神宮」や厄除けに利益があるとして知られる観音様を祀る三重県の「継松寺」などは3月に初午祭を行っています。
初午はお稲荷さんへお参りしよう!
お稲荷様は五穀豊穣、商売繁盛、さらには開運や家内安全、厄除け、芸能上達など衣食住のみならず幅広い神様としてパワーを持っています。
私たち人間が願う大抵のことを叶えてくださります。
また、お稲荷様だけでなく、初午の日そのものも縁起の良い日です。
ダブルでありがたいことが重なる初午祭。
ぜひ訪れてみてお稲荷様へお参りをしてみてください。
初午祭は神社によって特徴があり、伏見稲荷大社は「しるしの杉」という護符の授与を行っています。
さらに食べられるお守りである「揚げ護符」を授与する神社や油揚げが吊るされる神社、餅つきを一緒に行う神社、そして露店がたくさん出店するお祭りなど様々な見どころがあるのも初午祭の楽しいところです。
まとめ
初午祭が行われる初午についてご紹介しましたがいかがでしたか?
縁起が良いだけでなく、お参りをして楽しむこともできる初午の日。
日本人が大切にしていたありがたい日のお祭りをぜひ味わってみてくださいね。
コメント