5月3日がなぜ憲法記念日なの?2020年はいつ?
ゴールデンウィークのお休みに組み込まれている憲法記念日ですが、この憲法記念日とはいったい何をする日なのでしょうか。
今回はこの憲法記念日に注目して、何をする日なのか、意味や由来はどうなっているのか、文化の人の関係性はどうなっているのかを記載してまいります。
憲法記念日の意味や由来は?
ゴールデンウィークの5月3日が憲法記念日であることはほとんどの方が承知していることでしょう。
日本の祝日を定めている法律の「国民の祝日に関する法律(祝日法)」において、この日は「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する日」としています。
由来は1947年5月3日に日本国憲法が施行されたことが全てです。
日本国憲法の前にあった大日本国憲法から切り替わった日ともいえるので、私たち民衆においても非常に重要な日であったと言えるでしょう。
大日本国憲法の根幹にあるのが「天皇のために生きる」だったのに、日本国憲法は「個人の自由に生きる」なので、今までとは民衆の在り方が全く違う憲法となっています。
いわゆる時代の転換期がこの日本国憲法の施行日なので記念日として残っているのです。
このような背景を見てみると「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する」ことを趣旨としているのも納得できるでしょう。
今の日本国憲法は国民主権であり平和主義を貫き、基本的な人権を尊重して人間らしく生きる権利を当たり前のように持つことができるようになっていますが、大日本国憲法では天皇主体であり「戦争に行け」と天皇から言われてしまった場合は問答無用で行くしかなかったのです。
今では当たり前のように受け入れられている日本国憲法ですが、大日本国憲法との対比を行うとどれだけ切り替わっているのかが良くわかります。
ちなみに、日本国憲法は1946年11月3日に公布され、翌年の47年の5月3日に施行されているのでセットで覚えた人も多いでしょう。
この11月3日は文化の日になっているので、覚えやすくなっています。


憲法記念日は何をする日なの?
祝日になれてしまった人達は、その祝日の意味をあまり意識していないことが多くなっていますが、祝日には何らかの理由は意味が含まれているのです。
5月3日の憲法記念日は日本国憲法が施行された日であり、祝日法でも「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する」ことを趣旨としています。
しかし「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する」といわれても良くわからないという人のほうが多いでしょう。
筆者もはっきり言って何をしたらいいのかこれだけではわからないと感じています。
現代日本で5月3日に何をしているのか調べてみると、大きく分けて2ケースありました。
1つ目は日本国憲法施行日ということで日本国憲法の講義をしたり憲法の見直しに関しての議論を行うというもの、2つ目はゴールデンウィーク期間なので大型連休を堪能するというものです。
ゴールデンウィークの期間ということもあるので、後者に傾倒している人も多いのではないでしょうか。
なぜ5月3日が憲法記念日なの?
5月3日が憲法記念日になっている理由は、1947年5月3日に日本国憲法が施行されたからです。
理由はとてもシンプルであり、これ以上の理由は存在しません。
ただし、憲法改正論議が日増しに高まっていますので、この5月3日は、改憲派や護憲派の方々が講演会を行ったり世論調査を行うこともあるので、あわただしい日になっています。
なぜ、5月3日に施行したのかを調べてみると、どうやら海外のメーデーと端午の節句を避けたいというのが理由にあることがわかります。
男女平等の新憲法になりますので、端午の節句のような男子の節句にかぶせたくはなかったのでしょう。
その結果公布は自然と11月3日になったのです。
この11月3日も明治天皇の誕生日の明治節であったので、ここが公布日になるのはよくないという意見もあったようです。
また、憲法記念日もこの公布日に合わせて11月3日にするというお話もあったようですが、この動きにGHQも強く反対したといわれております。
2020年の憲法記念日はいつ?
憲法記念日はハッピーマンデー制度によって変わってしまった祝日ではありませんので、5月3日から動きません。
より細かく記載すると2020年の5月3日は日曜日なので、振り替え休日が5月6日に発生するようになっています。
つまり5月2日の土曜日から5月6日の水曜日までがゴールデンウィークになるということです。
有給休暇を使えれば4月29日の昭和の日からの連休になるでしょうが、こちらも水曜日なので2回有休を使える人限定となってしまうでしょう。
人によっては2連続で有休を使うのは非常に難しい状況にありますので、2020年のゴールデンウィークは5連休と割り切ったほうがいいかもしれません。
2019年のゴールデンウィークは新たな天皇に切り替わったことも相まってものすごく長いゴールデンウィークになりましたが、反動なのか2020年はそうはならないようです。
文化の日との関係
11月3日は日本国憲法の公布日でもありますが、文化の日でもあります。
この11月3日はもともと明治天皇の誕生日であり、明治天皇が崩御されたのちに国民から祝日にして功績を後世に残せるようにしてほしいという要望が多数あったために明治節として祝日になっていたのです。
しかし、天皇の影響を少しでも除去したGHQは天皇の影響が色濃く出ている祝日を次々と廃止し、明治節も廃止されたのです。
神武天皇の即位日という縁起のいい日を選んで大日本国憲法を公布したことにならいたかったので、明治天皇の誕生日に公布したいという意見が多数出てきて、11月3日に公布できるように調整されました。
もちろん、天皇の影響を少しでも減らしたいGHQは反対しましたので反対が出にくくするために、明治天皇誕生日ではなく文化の日という扱いにしたのです。
要するに、日本国憲法の施行日と公布日の関係にあるのが憲法記念日と文化の日となるのです。
憲法記念“の”日ではないの?
同じ記念日でも、5月3日は「憲法記念日」ですが2月11日は「建国記念の日」となっています。
見るとわかるように、片方には「の」が入っていますがもう片方には入っていません。
この違いを簡単に記載すると明確に日にちがわかっているかどうかとなります。
憲法記念日は日本国憲法施行が5月3日とはっきりわかっているので、5月3日は憲法記念日となっているのですが、建国記念の日は初代天皇の神武天皇が即位した日といわれていますがこの神武天皇が本当に存在しているかどうかがわかっていませんし暦が正しいのかも定かではないので不確定要素が多いのです。
そのため野党からの反発や昭和天皇の弟であり歴史学者の三笠宮さまも反対を表明してしまったので、決めるまで紆余曲折あったのです。
この反発を抑えるために「記念“の”日」という扱いにしました。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか。
今回は憲法記念日について詳しく解説しました。
憲法記念日は日本国憲法とのつながりがわかる日であり、文化の日とセットで覚えるといいでしょう。
その際に、文化の日が明治天皇の誕生日にかかわっているという歴史も覚えることができると知識の幅が広がるのでさらに楽しみが広がります。
さらに、同じ記念日なのに“の”が入っている建国記念の日との違いが何かも覚えると完璧です。
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