2020年の天皇誕生日はいつ?なぜ祝日になるの?
天皇誕生日は令和に入ることで変わりますので、改めて注目度が高まっています。
今回はこの天皇誕生日の意味や由来、2020年からどうなるのかを改めて解説し、天皇の誕生日を祝日にする理由も解消してまいります。
天皇の誕生日を祝日にする理由がはっきりするとスッキリできるという人も多いのではないでしょうか。
天皇誕生日の意味や由来
天皇誕生日の意味はシンプルで「天皇の誕生日を祝う日」となります。
その名前の通り、今の天皇の誕生日を祝うのです。
2019年11月現在では令和に突入しているので2月23日が天皇誕生日となります。
もともとこの天皇誕生日は帝国憲法時代において「天長節(てんちょうせつ)」と呼ばれており、明治時代からの名残なのです。
この天長節は明治6年(1873)に国の祝日とされ昭和天皇が即位した後は四大節(しだいせつ)の1つとされました。
つまり、明治時代から天皇誕生日という考え方はあったのです。
その名残は今でも残っています。
明治天皇の誕生日は11月3日ですが、この日は文化の日として残っておりますし、昭和天皇の誕生日である4月29日も昭和の日として残っているのです。
このように由来は明治天皇時代から祝日として使われていたことから始まります。

12月23日が祝日ではなくなる?
これはものすごく議論されているようです。
時代をさかのぼってみると明治天皇の誕生日は文化の日として残っておりますし、昭和天皇の誕生日も昭和の日として残っています。
大正天皇の誕生日は8月31日なのですが、なぜかその日は祝日として残っていません。
これには諸説ありますが、やはり15年間と圧倒的に短かったことが関係しているといわれております。
ならば、約30年間あった平成はどのような扱いになるのでしょうか。
2019年現在では平成天皇の誕生日である12月23日は平日という扱いになっていますが、これからはどうなるのかわかりません。
この12月23日を祝日にするのかどうかは意見が分かれているのです。
賛成派は「今まで通りならかの祝日という形で残すべき」とか「ここまで愛された平成天皇の誕生日を何らかの形で残したい」という意見があります。
反対派の方々は「誕生日を祝日にすれば権威付けにつながってしまうので、象徴や権威の二重構造が発生する恐れがある」とか「平成天皇は公務をおやりにやらないと公言しているのに、祝日にしてしまうと何らかの形でかかわる必要性が出てくる、少なくとも前天皇が上皇としていらっしゃる状況では避けたほうがいい」という意見もあるのです。
確かに、前天皇が上皇としていらっしゃる状況というのは明治以降の近代日本ではなかった図式なので、行動が慎重になってしまうのは納得できるでしょう。
政府機関もこの問題に関しては慎重になっており、2017年12月において菅官房長官は「多様な論点あるので国民各層の幅広い議論が必要」と述べています。
個人的には賛成派の意見もとっても納得できますし、反対派の意見も納得できます。
「象徴や権威の二重構造」というのはなかなかに難しい問題であり想像しにくいものもありますが、「平成天皇は公務をおやりにやらないと公言しているのに、祝日にしてしまうと何らかの形でかかわる必要性が出てくる」というのは想像しやすく問題としては重いと感じてしまいます。
この重さを考えると個人的には、やや祝日にするには反対派になってしまうでしょう。
2020年からの天皇誕生日はどうなる?
2020年からの天皇誕生日は令和天皇の誕生日である2月23日になります。
2019年は天皇誕生日がなしの年になるのです。
それでも2019年は改元の5月1日が祝日になりましたし、即位礼正殿の儀の行われる日の10月22日もお休みなったので祝日が減ったと感じる人はいなかったでしょう。
平成天皇の誕生日における扱いは先ほど説明したようにかなり難しい問題を抱えているので、早期で祝日扱いになるのは難しいと考えております。
それらの問題が簡単に解決できるものではないと思いますので、心の中で12月23日はお祝いをするようにしてください。
なぜ天皇の誕生日を祝日にするの?
祝日になっている理由は「天皇の誕生日を祝う日」として国民の祝日に関する法律に定められているからです。
さらにいくつか要点を付け足すと、明治時代から天皇の誕生日は祝日としていたという歴史がありますし、海外でも国王の誕生日や女王の誕生日が存在しているというのもあるでしょう。
アメリカの場合は初代大統領ジョージ・ワシントンの誕生日の2月22日と第16代大統領エイブラハム・リンカーンの誕生日である2月12日の間をとって2月の第3月曜日が大統領の誕生日となっているのです。
ちなみに、大正時代も大正天皇の誕生日である8月31日が天長節でお休みとなっており、誕生日を何らかの祝日にするというスタイルは明治⇒大正⇒昭和⇒平成⇒令和ときちんと続いていることになります。
元となっている天長節も唐の9代皇帝である玄宗皇帝が誕生日を天長節と祝った事から続いているといわれておりますし、日本では光仁天皇時代の775年から天長節の儀があったといわれております。
このように長く続いている歴史や風習や文化にまつわるものを祝日にするという流れは自然だったのではないでしょうか。
個人的な意見になりますが、大政奉還により武家の時代が終わったばかりの頃に民衆にいきなり上に立つ人間が切り替わったことを意識させるのは難しかったのではないかと推測しています。
そのため、天皇に対するお気持ちを少しでも良い方向にするために天長節を祝日に取り入れたのではないでしょうか。
こればかりは祝日を決めた明治政府の方々に聞いてみないとわかりません。
他の国は国王誕生日があるの?
日本のような天皇というシステムを用いている国はありませんので、それ以外の国は国王誕生日とか女王誕生日というスタイルで取り入れているところがおおいです。
ただし、祝日にしていないところもありますので国によって異なるとお考え下さい。
例えば、タイではプミポン国王の誕生日をお休みとしていますし、幸せの国のブータンでは現国王誕生日以外に第3代国王誕生日や第4代国王誕生日を指定しているようです。
これは昭和天皇の誕生日や明治天皇の誕生日を祝日にしている日本と似ていると感じました。
インドでは独立の父として愛されるマハトマ・ガンジー誕生日がありますし、アメリカも開設したように大統領の誕生日が存在します。
イギリスもてっきり女王誕生日がお休みかと思ったのですが、どうやら祝日ではないようです。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか。
今回は天皇誕生日について詳しく解説してまいりました。
天皇誕生日は令和になって変わりますので、まずはそれがいつになるのかを覚えておきましょう。
個人的には文化の日が明治天皇の誕生日だとは思っていなかったので、とてつもなくびっくりしました。
逆に大正天皇の誕生日が何らかの祝日として残っていないのも気になってしまうところです。
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