なぜ成人の日が行われるの?2021年はいつ?
お正月がある1月の祝日といえば元日と成人の日です。
今回はこの成人の日とはどのような意味があるのか、由来はどうなっているのかを解説し、主なイベントはどのようなものが出そろっているのかも記載してまいります。
なんとなく成人式が行われる日というイメージが強いのですが、それ以外に何か行われているのでしょうか。
成人の日の意味や由来
成人の日とは1948年に制定された国民の祝日に関する法律によると「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」日としております。
いわゆる年齢による規定はないのですが、今までは20歳をもって青年としていたので20歳になった方々が参加する成人式をする日という認識だったのです。
しかし、2018年の6月に成人年齢が20歳から18歳に引き下げられる民法改正案が可決されて2022年4月1日から施行されることで、この成人式の立ち位置も揺らいでいます。
もともとこの成人式という考え方は古代の日本から備わっており、数え歳で12~16歳の男子が行った「元服」がこの成人式の素になったといわれているのです。
髪型も整えて服装も大人のものを用意し、幼名から新しい名に切り替えるのが元服だったのです。
女性がこのように元服をすることはありませんでしたが、公家の女子は「裳(も)」と呼ばれる衣服をまとってお歯黒をする「裳着」を行うことが元服と同じ意味を持っていたので、これが成人式につながったといわれているようです。
ただし、このような元服や「裳着」というのは公家や武士階級にある方々のみが行っていたので庶民は別の成人式を行っていました。
狩人として生計を立てている家庭ならば「獲物を一人で狩れるようになったら大人扱い」とか農民ならば「米俵を一人で運べるようになったら大人扱い」といったやり方です。
このような通過儀礼が各所に多数存在していたのですが、時代が経過することで薄れていったようです。
一説には親せきの女性から贈られる褌を着用する「褌祝」と呼ばれるものがあったといわれております。
明治時代になり藩という考え方がなくなり、日本軍という構想が誕生すると兵役義務が誕生し、兵役につくためには徴兵検査そのものがいわゆる成人式という意味を持たれるようになったようです。
この兵役義務が戦争に負けたことで無くなり、1948年に国民の祝日に関する法律が誕生したことで成人の日に行われる式が成人式となりました。
成人の日は何をする日?
成人の日は「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」日とされており、基本的には成人式に参加する日となっています。
しかし、成人式に参加しない人もかなり多いのでただの祝日の一つとして認識している方もそれなりの数がいるのでしょう。
しかし、家庭によってはお祝い事や食事会を開く日にもなりますので、成人式の日というよりは家族そろって成人になった人を祝う日というイメージが強いかもしれません。
昔は元服や裳着を行う日だったのですが、今ではそこまで強いイメージが抱かれなくなったのでとりあえず成人式を行う日という扱いになっています。
この元服は小正月であった1月15日に行われていたといわれておりますので、その名残から成人式もハッピーマンデー制度ができるまでは1月15日に行われていたのでしょう。
ただし、民法改正案によって2022年4月1日から成人年齢が20歳から18歳になったことでこの考え方を改めなければいけないときが来ており、家庭や地域によって考え方の錯誤が出始めております。
なぜ成人式が行われるの?
成人式が行われる理由はいくつかありますが、個人的に最も納得できた理由は「戦後の何もない時代において最も乏しいとされている人材の成長をより促すために自覚を持ってもらうため」というものです。
この成人の日が祝日として定着したのもの戦後なので、この理由が個人的に最も納得できます。
元服があった時代の名残ではありますが、人材が乏しくすべて破壊されてしまった時期にこの願いが付随されたと考えれば成人式に込められた思いも理解できるのではないでしょうか。
ただなんとなく成人式を行っているのではなく、大人としての自覚を持ってもらうために行っているのが成人式なのです。
学生の場合は大人としての自覚といわれてもピンとこないでしょうが、すでに社会人だった方々は言われるとかなりスムーズに受け止められるのではないでしょうか。
しかし、2022年4月1日から18歳が成人という法律に変更してしまったことで高校生が対象になったので、大人になったことの自覚といわれても難しくなってしまったと感じております。
2021年の成人の日はいつ?
2021年の成人の日は1月11日です。
ハッピーマンデー制度により月曜日になったので動いてしまうようになったので、気になる方は随時チェックする必要があります。
成人の日に行われる主なイベントは?
成人の日で行われるイベントは成人式となりますが、それ以外には何かあるのでしょうか。
これはいろいろと調べてみたのですが、成人式の意味を持たせている特殊なイベントと、全く関係ないイベントなど結構種類がありました。
成人式の意味を持たせている特殊なイベントの代表例が京都の三十三間堂で行われる「通し矢」です。
鎌倉時代から始まったといわれているこの「通し矢」は江戸時代には弓術を競い合う協議会として人気を集め、今では男女それぞれ新成人を集めて弓の引き始めを行うようです。
1月における京都の風物詩としてかなり有名なものとなっています。
成人式と全く関係ないイベントは広島県で行われる「かきの土手鍋大試食会」やどんど焼きでしょう。
成人祝いの相場は?
成人の日は成人式よりも家族や親せきで集まってのささやかなお祝いのほうに主眼を置いている人も多いでしょう。
そこで渡されるのがいわゆる成人式のお祝いです。
しかし、この成人式のお祝いの相場はその人の立ち位置や環境によって大きく変わってくるので相場も非常に幅が広くなっています。
例えば、孫が成人するときのお祝いにいくら出したのかを見てみると1万円から10万円以上とかなりの幅ありましたし、自分の子供の成人祝いでも1万円から5万円以上と幅がありました。
一つ言えることは自分の孫や子供のお祝いとなると結構奮発している人が多いということです。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか。
今回は成人の日についてまとめていきました。
成人の日の参加者は基本的に20歳となりますが、民法改正案によって18歳になった場合18歳が参加者になる可能性があるのです。
しかし、高校3年生が対象になると色々と忙しくて参加できないというケースも発生する恐れがありますので、各市町村は対応に頭を悩ませているといわれております。
おそらくですが、地域ごとに20歳のままにするところと18歳に変更するところに別れると思われます。
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